長谷部真奈見アナ(46)出産後のどん底を味わったからこそ感じる、今の幸せと未来への想い|STORY
娘から「全部分かってたよ」と言われて号泣
(左)長谷部さんが撮ったななさんの写真/(右)ななさんが撮った長谷部さんの写真 私自身の性格も、娘が生まれてから随分変わりました。昔は人に頼れなかったけれど、今は苦しかったことを人に言えるようになったし、ブログやSNSでその当時の気持ちをカミングアウトできるようにもなりました。 また、娘には本当に申し訳ない気持ちで「昔、ママはこんなふうに思ってたんだ」と素直に伝えました。そしたら娘からは「全部分かってたよ。ママのお腹の中にいたんだもん。ママの考えてること全部分かるんだよ」と言われ、すごくびっくりしたし、涙が止まりませんでした。 娘は知的に遅れはあるけど、たくさんのことを理解しているんです。私だけが娘に対して受け入れられない気持ちでしたが、娘は何一つ変わってないし、娘はずっと娘のまんまなんです。
これからの未来に望むこと
娘は、高校を卒業したらカレッジに行ってみたいと言っています。日本の特別支援学校は高卒の資格がもらえない(※)ですが、アメリカの高校は卒業すればどんな子でもみんなカレッジには行けます。今は娘がやりたいと思ったことはやれるように、全力でサポートしたいと思っています。 娘だけでなく、娘と同じような境遇の子供たちも平等に教育にアクセスができて、留学したいと思ったら留学できるような制度ができるといいなと思っています。実際、障がい者の留学はこの時代でもほとんどなく、抱えている持病にもよるとは思いますが、どうやったらできるかの選択がもっとあるといいなと。健常児と同じいろいろな選択肢を見出せるような教育環境など、少しでも前進することに貢献できたらと思っています。 私自身が、最初は子供がダウン症だからと諦めていたことが多かったんですが、振り返るとほとんどのことは諦めなくてよかったんです。できないと思わず、可能性の種を蒔いて、事実を作っていけたらいいなと思っています。 ※高校卒業の資格は取得できませんが、特別支援学校高等部の卒業資格を取得し、大学受験は可能です