野球教室で豪快な打撃を披露する阪神佐藤輝（撮影・上山淳一）

　阪神佐藤輝明内野手（25）が甲子園でのアーチ量産を誓った。地元でもある兵庫・西宮市のグラウンドで21日、野球教室を開催。地元の野球少年少女たちと触れ合い、打撃なども実演した。子どもたちに来季披露したいシーンは地元甲子園での本塁打。今季はプロワースト4本にとどまっただけに、来季は23年の自己最多13本超えに気合十分だ。豪快な1発で「宮っ子」たちに夢を見せる。 　　　　◇　　　◇　　　◇ 　佐藤輝の一振り一振りが子どもたちの目をくぎ付けにしていく。野球教室でロングティーを実演。肌寒さを吹き飛ばすように、熱のこもった声援がこれでもかと注がれた。 　「やっぱり楽しい。みんな素直ですし、あっという間でした」 　この日参加したのは西宮市の野球チームに所属する6年生40人。地元甲子園に訪れたことのある子どもも少なくないだろう。この日の笑顔を次は聖地で－。虎のスタープレーヤーはやる気満々だ。 　「（甲子園に）来てほしいですね。僕もいいところを試合で見せられるように頑張りたい」 　最大の魅力は豪快な打撃に違いない。特に甲子園での1発は、虎党なら誰もが期待する瞬間の1つだ。今季はプロ4年間でワーストの4発にとどまり、「たくさん打ちたい」と目をギラつかせる来季。狙うは昨季の自己最多13本超えだ。 　「それは全然。もっと打ちたいです。それ以上」 　右翼から左翼へ浜風が吹き、左打者にとって不利な甲子園。今秋キャンプでは中堅から逆方向を意識した打撃改善にも着手しており、「引き出しの1つ」としてオフも継続して取り組んでいる。球場の特性を味方に付けられれば、アーチ量産の期待は高まる。 　この日は質問会も実施。子どもから「理想のスイング」を問われると、間髪入れずに回答した。 　「理想のスイングは、全部ホームラン！」 　頭に思い描くアーチの軌道を、来季は現実のモノにする。【波部俊之介】