先発ローテ再編に次ぐ「岡田の大ばくち」第2弾は和田豊2軍監督の1軍打撃コーチ配転か 「鬼筆」越後屋のトラ漫遊記
しかし、さいは投げられたのです。丁と出るか、半と出るか-。そこで疑問がわいてきます。果たして、才木を火曜日に投げさせるだけでチーム状況は大きく改善され、めでたくVロードを快走となるのでしょうか? 問題点は村上にあるわけではないですね。村上はリーグの投手成績の7位です。2勝5敗ですが、防御率は2・12。72回⅓を投げて自責点はわずか17です。それでも勝てなかった理由は相手投手がエース級という厳しい条件の中、味方打線がサッパリ打たないからですね。阪神は68試合消化時点でチーム打率2割1分9厘。リーグワーストです。
■活力ない打線に刺激を
打線の援護がない。各打者の状態を見ても、一時は4番を担っていた近本が打率2割5分7厘。中野も森下も打率2割3分台です。大山は打率2割1分1厘の4本塁打。各打者の状態を見ても誰も良くない。若手では前川が気を吐いていますが、もっと伸びてくるだろう、もっと中心打者として成績を残すだろう…と予想されていた選手たちに成長を感じないのは寂しい限りです。
岡田監督も歯がゆい思いをしているのでしょう。交流戦明けの甲子園球場での練習中、森下に直接、打撃指導しました。岡田監督は第1次政権の時から、コーチのプライドを考慮したのか、選手を直接教えるときは密室でした。04年の鳥谷の時も横浜の室内練習場でしたね。今回は森下のどこがダメで、どう改善すべきなのか…をまるで本人のみならずコーチにも教えているかのような指導風景でした。
ただ、ペナントレースはまだ75試合を残しています。チーム全体としても個々の打者にしても、状態が上向くのをどこまで待てますか。冒頭にも触れましたが、団子状態のセ・リーグです。このまま貧打が続けば、連覇どころかBクラス転落の危険性もあります。
打撃力向上のため、指導者の配置転換はどうでしょう。打撃の指導能力、相手の配球を読む力や投手の癖を見抜く眼力を今以上に必要と考えるならば、適任者は和田豊2軍監督でしょうね。2軍監督の1軍昇格人事は、周囲にハレーションを起こす心配もあるでしょう。しかし、活力のない阪神打線には強烈な刺激剤が必要な時期なのかもしれません。実際、岡田監督は打撃部門の指導について、かなりのフラストレーションをためている-と聞いています。