“竜”の絶対守護神「マルティネス」は“鷹”に攫われるのか? 本人の意思だけで「移籍先を決められない」特殊事情
移籍先を決めるのは政府
福岡ソフトバンクホークスの日本シリーズ敗因については、各メディアで様々にとりあげられている。同時に来季へ向けての動きについて、気になる情報も記されていた。「中日・マルティネス獲得へ」――。ソフトバンク側は本気で“強奪”を狙っているという。 【写真】来季はどこで投げるのか?ドラゴンズ絶対的守護神の雄姿
ライデル・マルティネス(28)はセ・リーグの22、24年セーブ王で、NPB通算166セーブを挙げている。今季も60試合に登板して防御率1.09という驚異的な数値を残しており、中日ドラゴンズの井上一樹新監督(53)も「残留」をオフの最優先事項に挙げてきた。 「球団幹部はお願いに近い形で、必死に残留を呼び掛けています。井上監督も食事をセッティングし、自身の気持ちを伝えました」(名古屋在住記者) しかし、マルティネスの“本籍”はキューバ野球連盟にあり、派遣先を決めるのはキューバ政府だ。21年オフに結んだ「3年総額6億円(推定)」の契約が 終わり、派遣先が変更となる可能性も指摘されている。 「アルフレド・デスパイネ(38)の前例もあります。14年7月に千葉ロッテに派遣、同年オフに2年の延長契約が結ばれ、16年オフには残留交渉が続いていました。でも、年末になって『交渉終了』をロッテ側から宣言。17年からはソフトバンクでプレーしました。デスパイネはロッテに残りたいとコメントしていましたが……」(スポーツ紙記者) マルティネスの来季の派遣先が変更される可能性は否定できない。そのマルティネスはプレミア12大会に出場するため、現在はキューバ代表チームに合流している。 中日残留か、ソフトバンク移籍か。デスパイネの前例から、去就は年内に決定されると思われるが、移籍に影響を与えそうなインタビュー記事が米メディアで報じられた。 23年WBC大会後に中日から“失踪”し、メジャー契約を目指してドミニカ共和国に亡命したジャリエル・ロドリゲス(27)が、アメリカの野球専門誌「Pelota Cubana USA」のインタビュー取材に応じたのだ。 「この雑誌はキューバ野球連盟や中南米のプロリーグの情報に多くを割いており、米国内でも異色の野球専門誌として認識されています」(米国人ライター)