<春風を待つ―センバツ・宇治山田商>選手紹介/6 /三重
◇強心臓 変化球制球良く 加古真大投手(1年) 右のスリークオータ。スライダーやカットボールなどの変化球を制球良く投げ、試合を作ることができる。1年生ながら秋の東海大会の全2試合で先発し、準決勝の豊川(愛知)戦は五回まで無失点に抑えた。注目選手モイセエフ・ニキータ外野手(2年)との対決で会場が歓声に包まれると、「逆にわくわくした」と話す強いメンタルの持ち主だ。 【写真で見る歓喜の瞬間】歴代のセンバツ覇者たち 父和久さんが三重高野球部OBで1995年の春夏甲子園に出場した。野球との向き合い方や投球フォームは父に手ほどきを受けた。田中燿太(2年)らと同じ松阪市の軟式少年野球チーム「松尾ブルーウィンズ」出身。 最速140キロの直球は「まだまだ球速を伸ばしたい」と貪欲だ。甲子園では、速さも制球も、持てる力を出し切ることが目標。そのために上半身や下半身の筋力トレーニングにも余念がない。 ◇ミート力に磨きかける 藤田怜(れん)捕手(2年) 身長164センチ、体重65キロと小柄ながら握力は右63キロ、左58キロで、力強い打球を放つ。夏の大会で4番・捕手だった先輩の小泉凪璃(ながれ)さん(18)から、「ボールの下にバットを当てるイメージを持った方が良い」との助言を受け、ミート力に磨きをかけている。 津市出身で、小・中学生の頃は、家の中で軟式ボールやスポンジボールを使い、トスバッティングなどを練習してきた。部屋の電球を割ってしまったこともあったが、「あの練習が今のミート力にもつながっている」 明るい性格でチームのムードメーカー。甲子園では「外野手の間を抜き、1点を取りに行きたい」と意気込む。トリプルスリー(打率3割、30本塁打、30盗塁)を達成したヤクルトの山田哲人内野手が憧れ。プレーの動画を見てやる気をもらっている。=随時掲載 〔三重版〕