『光る君へ』乙丸が「都へ帰りたい!」と叫ぶシーンに視聴者最注目 第47話画面注視データを分析
■「1年間観てきて1番泣けた」 注目された理由は、なりふりかまわぬ乙丸の懇願に視聴者の視線が「くぎづけ」になったと考えられる。 周明を目の前で失い、立ち直れずにいるまひろは都へ帰るかどうかの決断すらできないほど憔悴(しょうすい)しきっていた。従者として主人に帰京をうながすことに成功した乙丸は今回のMVPといえるだろう。長年まひろに誠心誠意仕えてきた乙丸だからこそ、成しえた功績ではないだろうか。 X(Twitter)では、「1年間『光る君へ』を観てきて1番泣けたのは乙丸の『帰りたーい』だったなぁ」「乙丸がいないとまひろちゃんは都に帰らなかっただろうから、いてくれて本当によかった!」「ここにきて1番の名シーンになったね」「乙丸、ナイス! めちゃめちゃいい仕事したなぁ」と、乙丸のファインプレーを称賛する投稿が集まった。乙丸のシーンが注目度トップ3に入ったのは第24話「忘れえぬ人」以来。そのシーンは乙丸の信念が語られるシーンだった。目の前でまひろの母・ちやはが藤原道兼に斬られた時、何もできなかった後悔からまひろだけは守り通すと誓った乙丸に多くの視聴者が感動した。 乙丸を演じる矢部太郎は吉本興業所属のお笑いタレント。お笑いだけでなく役者や漫画家などマルチに活躍している。大河ドラマは2004年の『新選組!』の阿比類鋭三郎役以来、実に20年ぶりの出演。『光る君へ』が放映されているあいだ、自身のXアカウントに「光る君絵」としてイラストを毎週投稿していた。そのイラストを1冊にまとめた『矢部太郎の光る君絵』が12月23日に発売される。ファンの方は要チェックだ。 また、2人とともに都へ戻った隆家。帰京後に刀伊を撃退した功績から大臣や大納言へ推挙する意見もあったようだが、隆家自身が内裏への出仕をひかえていたために実現しなかった。作中でも語っていたとおり、もはや内裏での出世には興味がなかったのだろう。そして1037(長歴元)年に再び太宰権帥に任じられ、1042(長久3)年まで務めた。