【フィギュア】鍵山優真が初優勝「父を超えたい」史上2組目の父子制覇に父も涙 最後はリンク上で大の字に
◇フィギュアスケート全日本選手権第2日(2024年12月21日 大阪府門真市・東和薬品ラクタブドーム) 【写真】<全日本フィギュア第2日>男子フリー、優勝し父・正和コーチ(右)と抱き合う鍵山優真(同2人目)(撮影・小海途 良幹) フィギュアスケートの世界選手権(来年3月、米ボストン)代表選考会を兼ねる全日本選手権第2日が21日、大阪府門真市の東和薬品ラクタブドームで行われ、男子フリーでSP首位の鍵山優真(21=オリエンタルバイオ・中京大)が205.68点をマークし、合計297.73点で初優勝を飾った。世界選手権出場権を獲得した。 「今日のフリーは自分の出せる部分は全部出せた」とうなずいた。涙を流して喜ぶ父・正和コーチの姿に、「久しぶりに父が感動して涙してくれた。自分自身が最後まで滑り切れたのもうれしいけど、コーチの方々が感動や満足していただけるのが僕にとってもうれしいこと」と笑った。 冒頭から4回転フリップ、サルコウ、4回転-3回転の連続トーループなどジャンプを次々に着氷。その後、着地でバランスを崩す場面もあったが、最終滑走で貫録の滑りを見せた。 最後のポーズを決めると、そのままリンク上で大の字に。「(宇野)昌磨さんのやつをみて、最終滑走で良い演技したらやってみたかった。(中田)璃士くんに先やられちゃったけど、やってみたかったのでやってみた。気持ちよかった」と笑顔で振り返った。 SPでは後半の3回転半で転倒しながらも首位発進。「いつもよりスピードが足りなかった。ノーミスがよぎって力が入ってしまった」と反省し、切り替えた。「最後まで攻め切った演技ができるようにしたい」と話していた通り、22年北京五輪銀メダルの実力者が、堂々の演技で観客を魅了した。 これで10年の小塚嗣彦・崇彦親子以来、史上2組目の父子優勝。「うれしいですし、父が金メダル獲った個数を超えたいのでもっと頑張りたい」と先を見据えた。父・正和コーチは90~92年3連覇を経験している。 ▼父・正和コーチ これだけは絶対に獲りたい思いがあった。これに懸ける思いは優真以上にあった。これがあって世界のてっぺんを狙える。リスタートです。(演技後は涙)ごめんなさい。おめでとうとしか言えなかった。ごめんなさい。