イバンカからララ? 「トランプ2・0」で変わるシンボル 義理の娘、歌手としては批判も
ララ氏は今回、共和・民主両党が競り合ったノースカロライナ州生まれ。2014年にエリック氏と結婚し2人の子供がいる。複数のテレビ局で司会やプロデューサーを務める一方で16年と20年の大統領選でトランプ氏の連絡広報担当として活動。トランプ氏が2度目の再選に臨むことが決まると、22年12月、トランプ氏に近いとされる「FOXニュース」を退職して選挙活動に軸足を置いた。今年3月には共和党全国委員会(RNC)の共同委員長に就任し、ナンバー2として選挙資金を掌握した。
勝利演説会場の立ち位置は論功行賞と見ることもできる。各州の投票先が固定化される中、揺れ動く州(スイングステート)の行き先がそのまま大統領を決める。伝統的な民主党支持層である黒人やヒスパニックなどの切り崩しとともに、重要となった女性票の掘り起こしで、ララ氏は選挙参謀だけでなく、トランプ氏再選のための女性の政治団体「Women for Trump」で広告塔的な存在を務めるなど、メラニア氏やイバンカ氏が表舞台に姿を見せないのと対照的な行動が評価されたようだ。
16年の当選時、米報道はイバンカ氏を「トランプ家の秘密兵器」と評した。ホワイトハウス入りを望まない前任者に代わり、ララ氏はトランプ政権の新たな「華」となれるのか。ちなみにララ氏は歌手としても活動。音楽制作も行うが、現地報道によると、音声や音程を補正するアプリ「オートチューン」を多用しているとして批判する声もあるという。(五十嵐一)