実は日本って凄かった……海外で子育中の母親が気づいた、世界に誇れる3つの魅力
食べ物を大切にする
例えば「お茶碗に1粒のご飯も残さず食べる」、「いただきますやごちそうさまを言う」など、日本では、子どもの頃から食べ物を大切にするよう教えられて育つ人がたくさんいます。 このことも日本にいた頃には当たり前のことだと感じていましたが、海外での食べ物の扱いを見ていると、これが必ずしも世界共通の感覚ではないのだということに気が付きます。 劇やアート作品などで、食べる目的ではなく表現の手段として食べ物が使われているのを目にした時、最初はとても驚きました。 「食べ物を大切に」と教わってきた日本人としては、たとえ表現の一種だとしても投げて割られる卵や果物を見るとついドキッとしてしまいます。 こうした違いがなぜ生まれたのかを考えてみた時、その理由はそれぞれの国が昔からもつ宗教観の影響も大きいのではないか、と感じました。 日本人の宗教観は、「信仰している宗教はない」が 62% (NHK放送文化研究所「ISSP国際比較調査」2019年) という結果が出ているほど無宗教の人が多いですが、無意識的に縁起を気にしたり食べ物や物を大切にする人が多いように思います。 これは、食べ物を含む森羅万象に神が宿るという昔からの考え方によるものではないか、と感じました。 一方、オランダはキリスト教の一神教の国。 こうした宗教観の違いが食べ物の扱いの違いに繋がっているように思います。 このような違いはもちろん文化の違いであり文化に善し悪しはありませんが、「命をいただく」「食べ物を大切にする」という日本人の感覚はとても素敵なものだな、とオランダへ来てあらためて感じています。
外からじゃないと見えないもの
今回あげた日本の魅力のどれもが、日本に住んでいたころには何も思わず当たり前に享受していた日本の良いところです。 日本の良いところはたくさんあれど、中にいるとその良さには意外と気が付かないものなのだな、と思います。 この連載を通して、それぞれの国のよいところをこれからもお伝えしていければと思います。 海外と比べた、日本の素敵なところ、皆さんもお気づきの点があったらぜひ教えてください!
【Profile】ちゃんこ(@chankoikuji)
絵本講師。NPO法人絵本で子育てセンター所属。絵本蔵書5000冊超。 海外渡航約30ヵ国。2020年2月より、オランダに教育移住。 Instagram:@chankoikuji