福島県浪江町の権現堂城跡に住民再び 再整備しライトアップ 伝統行事「裸参り」復活目指す
福島県浪江町に跡地が残る権現堂城の落城532年記念祭は14日、町内で初めて開催された。住民らが協力して再整備した跡地をライトアップし、甘酒や豚汁を振る舞うなどしてにぎわった。 実行委員会が主催し、福島大が協力、町などが後援した。標葉氏が本拠とした城で1492年12月15日に落城したとされる。跡地にある雷土神社は東京電力福島第1原発事故後、休止している伝統行事「裸参り」の参拝場所だった。 帰還した町民や移住者が「城攻め」と銘打ち、昨年5月から力を合わせて除草活動を展開。長期避難などの間に荒れた跡地を再整備してきた。人が集まれる機会を設けようと実行委を組織し、今回の祭りを企画した。裸参りや城に関する講話なども実施した。 実行委は裸参りの復活を目指している。権現堂区長会長を務める佐藤秀三委員長は「移住者と協力して実現できる活動が増えた。地域を再生しながら裸参りの復活に向けた機運を高めたい」と話した。
(相双版)