【東京】スイーツ賢者が太鼓判!「夏のひんやり和菓子」くず餅、あんみつ羊かん、わらび餅の逸品3選
スイーツ賢者たちが取り寄せてよかったという夏の和菓子をご紹介します。ひんやりに加えて、食感、喉越しなど、総合的に満足がいくというおすすめの逸品です。
麻布昇月堂|一枚流し麻布あんみつ羊かん
大森由紀子さんおすすめ「栗や求肥がごろごろ。心華やぐ楽しい羊羹」 「あんみつが羊羹で固められていて、両方を一度に楽しめるのがいいですよね」と大森さん。3代目主人が、あんみつと羊羹のいいとこどりをと考えた、遊び心溢れる一品です。 水羊羹に近いなめらかな食感、上品な甘さの羊羹に、大粒の栗の甘露煮、寒天、2色の求肥、丹波産小豆がちりばめられています。「切り分ける場所によって、味わいも食感も異なるので、大人数でいただくとき、どう切り分けるか迷ったりする。それもまた、この羊羹の楽しみでもあります」 2,808円(大) 1,404円(小) 【麻布昇月堂】 東京都港区西麻布4-22-12
船橋屋|元祖くず餅
平岩理緒さんおすすめ「乳酸菌発酵から生まれる力強い食感と深い味わい」 1805年創業の「船橋屋」。小麦粉からグルテンを取り除き、小麦でんぷんのみを抽出して450日間乳酸菌発酵させたのち、蒸し上げた乳白色のくず餅が名物です。 「乳酸菌の発酵食品というヘルシーさも嬉しく、ほのかな酸味があり、香ばしいきな粉と濃厚な黒蜜とも相性抜群。お好みでフルーツなどを添えてもよいと思います」と平岩さん。発酵に450日かけても消費期限はたった2日という儚さ。「この刹那のおいしさが、江戸の粋なのかもしれませんね」 1,050円(中箱36切れ入り) 【船橋屋】 東京都江東区亀戸3-2-14(亀戸天神前本店)
喫茶ベレー|わらび餅「でろん」
chicoさんおすすめ「たっぷりのきな粉が嬉しい。とろんとろんのわらび餅」 「出来たてのわらび餅が1本そのまま、でろーんと豪快に収まり、お箸やキッチンばさみなどで好きなサイズに切っていただきます。もっちりと舌に絡むようなたまらない食感でとろけ、黒糖の奥深い甘さと、きな粉の香ばしさが口いっぱいに広がります」と chicoさん。 武蔵小山と戸越銀座の真ん中にある、行列必至の喫茶店の逸品です。上下を自家製きな粉に挟まれ、箱いっぱいに詰められた、ねっとりと粘度の高いわらび餅。添えられたくるみがアクセントです。 1,680円 【喫茶ベレー】 東京都品川区荏原1-7-12 コーポサンフラワー 1F 大森由紀子さん●フランス料理・菓子研究家。料理・菓子教室主宰。企業や食イベントのアドバイザーなども務める。著書多数。2016年、フランス政府より農事功労章シュバリエ勲章を受章。 平岩理緒さん●スイーツジャーナリスト®。マーケティング業界を経て製菓学校を卒業。コンサルティング、コンテスト審査員など務める傍ら、スイーツの情報サイト「幸せのケーキ共和国」を主宰。 chicoさん●スイーツライター。雑誌やウェブサイトにスイーツの記事を寄稿するほか、ECサイトでの商品監修やセレクトも手掛けている。『anan』で「chicoのお菓子な宝物」を連載中。 撮影=川上輝明 スタイリング=渡辺陽子 文=渡辺紀子 編集=平田剛三 八木あきほ(いずれも婦人画報編集部) 『婦人画報』2024年8月号