「バイトも時給2000円以上が当たり前」億超え物件乱立のバブルに沸くニセコ。牛丼一杯2000円、ヴィトン仕様のゴンドラも
今、株価も不動産価格も平成バブル時代の水準に迫っている。大都市圏のみならず、一部地方ではすでに”バブル超え”を果たしている土地も。このお祭り騒ぎに乗らずしてどうする? 好況に沸く現場を訪れて、その乗り方を探った。 ⇒【写真】ゲレンデで運行されるゴンドラの外装はヴィトン仕様
「ニセコ・千歳」ヴィトン×スキー場で億超え物件乱立!
「牛丼2000円」 雪をかぶった看板には、ギョッとするような価格のメニューが並んでいた。 「でも、価格を気にして食べる観光客はいませんよ(笑)」 そう話すのは、近くでラーメン店を経営する店主。世界屈指のパウダースノーと温泉で知られる北海道・ニセコは、想像以上のインバウンドバブルに沸いていた。 香港資本の「ニセコHANAZONOリゾート」に入るやいなや、ルイ・ヴィトンの期間限定ストアがお出迎え。ゲレンデで運行されるゴンドラの外装はヴィトン仕様で、内装はフェラーリを手がける伊ピニンファリーナ社がデザインしたという。利用するスキーヤーの95%は外国人。 食堂も外国人で溢れ返り、一杯2400円のカツカレーが飛ぶように売れていた。 「このへんの飲食店の賃料は、今や安くて数十万円。千歳から移動に2時間ほどかかる土地柄ゆえの高額な仕入れコストを総合すると、まっとうな価格」(前出のラーメン店主)
「ニセコのリゾートバイトは、時給2000円以上の求人が当たり前」
高額なのは料理だけではない。地元住民が話す。 「ニセコのリゾートバイトは、時給2000円以上の求人が当たり前。年々増加する外国人観光客に対して、地元の人手がまったく足りてないので、人件費が上がり続けている」 地元・倶知安町の不動産会社によると、「一棟3億~5億円のコンドミニアムも、オーストラリア人や中国人を中心に飛ぶように売れる」という。 実は、同様のバブルは、千歳市でも起こりつつある。国内半導体メーカー・ラピダスの新工場建設を受けて、地価が高騰しているのだ。 「バブルが来ると誰もが認識しているため、多くの地主が土地を手放そうとしない。圧倒的な土地不足で地価が上がり続けている」(同) ニセコ&千歳バブルのピークはまだまだ先か!?