転売行為は悪いこと?せどりとの違いは? 「日本では2種類の“アレルギー”がある」「“商い”として見れば大賛成」
正月の風物詩、福袋。日本橋高島屋ではここぞとばかり爆買いする様子が見られ、秋葉原のヨドバシカメラでも長い行列ができたと話題に。 【映像】越境転売ヤーの稼ぎ方 そうした中、ネットであがったのが、商品を買い占める「転売ヤー」への批判。フリマサイトを覗くと新品の福袋商品がずらりと並び、どうやら即転売されたようだ。 そんな状況に声をあげたのがフリーライターの奥窪優木氏。「転売ヤーだけを叩いても解決しない」ということだが、一体どうすればいいのか。世間から嫌悪の目で見られる転売ヤーの実態、そして転売行為は本当に悪いことなのか。『ABEMA Prime』で考えた。
■転売ヤーの最新事情 「せどり」との違いは?
これまでもPlayStation 5の入手困難や、新発売のポケモンカードをめぐる争奪戦があった。奥窪氏は最新事情の1つとして、「クローリング」を使ったリサーチをあげる。プログラムがサイトを定期的に巡回して情報を集める技術で、PS5などの販売情報を即座にキャッチ。また、ポケモンカードは業者として卸売価格で入手したのち、金属探知機や重量計でレアカードを探し、レアはメルカリ等で転売。マネーロンダリングの材料に使われることもあるという。 また、購入予約だけ入れて予約枠ごと転売する「新車の予約転売」、百貨店VIPのみが買える品を転売する「外商転売」なども出てきているそうだ。 一方、転売で年間1000万円を売り上げるのが、ゆきんこ氏。ポケモンカードについて、「レアカードが入っているかはわからないが、“デジタルスケールで他のものより数グラム重かった”“未開封で保証するものではない。自己責任でお願いします”というかたちで販売している人たちも多くいる。少し民度が下がっているな、と正直思う」と指摘。 ゆきんこ氏が考える“悪徳転売ヤー”と“せどり”の違いは、「買い占めるか」と「リピーターがいるか」の2点だ。限定商品などを大量動員で買い占め、2~3倍の値段で販売、取引はその商品限りなのが転売ヤー。一方、今後価値が高まりそうな商品を探し、適正利益をのせて販売するのがせどりで、良質・適正価格だとリピーターができるとしている。 「例えばポケモンカードだと、本物かどうかを第三者が見るPSA鑑定というものがある。1万円で仕入れ、鑑定料を3000円払って1万8000円で売り、手数料を引いて利益は2000円ぐらい。“商い”としてやられている人たちのポケモンカードは、そういうものだと思う」