カギは「インスタ映え」インターン関学生が寿司の新メニュー開発
関西学院大学(兵庫県西宮市)のインターン生が研修先の老舗寿司店で、研修成果をもとに寿司の新メニューを開発し、まもなく店鋪での販売が始まる。若い感性と熟練の職人技が、ひとつに融合。販売開始前に試食した西宮神社の今年の福男は「ネタが多いので、次にどれを食べようかと迷うほど楽しい」と話した。 【拡大写真付き】「近松巻セット」を関西の名物に 若手後継者同士がコラボ
女子インターン生の感性と職人技が融合
インターン生は加茂友梨奈さん、上口紗弥さん、前田陽楠子さんの3人で、関西学院大学総合政策学部の1回生。1938年創業の老舗寿司店「松葉寿司」(尼崎市)で2月1日から今月11日まで、毎週5日間ずつ業務に従事。接客や配達に加え、街頭アンケート調査や来店客からの聞き取りによるマーケットリサーチの成果をもとに、新しい寿司セットメニュー「結(ゆい)」を開発した。 軽やかな円形のかごが印象的。寿司ネタや野菜スティック、野菜サラダなどを小皿に盛り付け、デザートの豆乳プリンには抹茶やあずきを添えて。食べ方は自由。新鮮な寿司ネタは造りで食べても美味しいし、手巻きにすると楽しさが増す。食卓を囲んで会話が弾みそうだ。 「新メニュー『結』は主に女性の皆さんにちょっとしたぜいたくの際、召し上がっていただきたい体験型メニューとなっています」(加茂さん) 「女性に喜んでいただくため、写真映えするようにきれいに仕上げました。手まり風のシャリにイクラをのせてかわいくしてみたり、カラフルなお皿を組み合わせて全体的に花が咲いたような仕上がりを心がけました」(上口さん) 開発ポイントは2つ。女性客が喜ぶインスタ映えと、思い出につながる体験型だ。インターン生の発想や感性と、伝統を受け継ぐ職人技が融合し、新メニューが生まれた。 「社会で働いていらっしゃる方々と意見を交換する機会を得られたことに感謝します。私たちのアイデアを形にしていただき、働くことのすごさを肌で感じました」(前田さん) 発売開始は今月21日。発売を前に、西宮神社の今年の福男選びで一番福に輝いた佐藤玄主(くろす)さんが、インター生らの「福を呼び込んでほしい」との思いから試食会に招かれた。佐藤さんは「ネタが多いので、次にどれを食べようかと迷ってしまうほど楽しい。だれもが喜ぶメニューだと思う」と満足げ。インターン生に教わりながら、手巻き寿司を作っては舌鼓を打っていた。