大利根の初優勝から14年 母になった34歳・宮里美香が東西コース制覇へ
◇国内女子メジャー◇日本女子オープンゴルフ選手権 2日目(27日)◇大利根CC 西コース(茨城)◇6845yd(パー72)◇曇り時々雨 【画像】14年前に優勝した宮里美香 2010年、大利根CCの初優勝から14年が経った。当時は東コース。東西の違いはあっても、宮里美香は「やっぱり自分にとっては特別なコース。こうしてまた(日本女子オープンを)プレーできるとは思ってもみなかったです」と感慨を隠さない。 開幕2日前に出席したチャンピオンズディナーには米ツアーで一緒にプレーしていたフォン・シャンシャン(中国)も駆けつけた。宮里は2022年12月に長男を出産して今季開幕戦から復帰。「シャンシャンも出産して6カ月と聞いて…」。目を丸くしながら旧交を温めた。
17人が出席したチャンピオンズディナーで今週出場しているのは、宮里と前年覇者の原英莉花だけ。確かな時代の移り変わり実感しつつ、変わらないものもある。「(東でも西でも)一緒だと思います。(まず)しっかり守る。状況で、攻めるところは攻める。ピンチでもしっかりしのげるようなシチュエーションは、14年前もあったと思う。きょうもそういうのがありました」。6バーディを量産した「68」は、勝った時と同じようにしっかりと攻守のメリハリを利かせた結果だ。 2つのボギーはあったが、2度の2連続バーディもあった。長いパー4の7番は残り192ydから5Wでチャンスメーク。6mのスライスラインを流し込むと、8番は左ラフから20ydのアプローチでチップインを決めた。 友人が大利根CCのコースメンバーという縁もあり、事前に会場を訪れてラウンドもしていたそう。「ここまで長いとは思っていなかったですけど…」。苦笑いしつつ、それでも戦いようがあるのが日本女子オープンだ。「ラフが長くて、距離が長いってなると、いかにピンチを少なくするか。こういうセッティングって、最近あまりなかったと思うんですよね。そういう時は私の強み(が発揮できる)と思っていて」 13年も含め、日本ツアー2勝はいずれもこの大会でマークしている。「得意ではないですよ。必死です」。笑って首を振ったが、1971年に西コースで優勝した樋口久子も成し遂げられなかった東西両コース制覇への期待も膨らむ通算3アンダー。「いまの子たちのレベルがまた全然違うと思うので、私はマイペースに少しずつスコアを伸ばして。(基本)耐える感じになると思いますけど、自分のやるべきことをやって、(その先にいい)結果があればいいなと思います」。34歳は冷静に週末を見据えた。(茨城県坂東市/亀山泰宏)