「Hanes(ヘインズ)」“3P T-SHIRTS”のルーツを辿ると、120年を超えるアンダーウエア作りの歴史があった
「Hanes(ヘインズ)」の「3P Pack T-Shirt(3枚入りパック ティーシャツ)」。誰もが知っていて、愛用している方も多いアイテムではないだろうか。インナーTシャツの定番中の定番と言っても過言ではないこのアイテムのルーツを辿っていくと、120年以上前から紳士物の肌着を作っていたという歴史があった。 まさに筋金入りのアンダーウエアブランドだ。今回はそのHanesの歴史と3P T-SHIRTSの魅力を再確認していこう。
120年以上の時を経て、アメリカを代表するブランドとなったHanesの歴史
創業は1901年、プレザント・ヘンダーソン・ヘインズ氏と、その弟のジョン・ウェスレイ氏によって、紳士用アンダーウエアを製造する会社「P・H・ヘインズニッティング社」が設立される。アメリカ ノースカロライナ州 ウィンストンセーラム地区に建てられたタバコ工場を縫製工場へ改造し、アンダーウエアの製造を始めるところからHanesブランドがスタートする。
「ユニオン・スーツ」が大ヒットしHanesの看板商品となる
1910年代のアメリカはクラシカルなスーツにハット姿の人たちや、建築や鉄道などにおける近代化が進むなかで、ワークウエアを着る人たちが多くいた。しかしアンダーウエアというとあまりバリエーションがなかったようだ。そんななかHanesが1913年に製造した、上下がつながったワンピース・タイプのアンダーウエア「ユニオン・スーツ」が画期的だと話題になり大ヒットする。 1920年にはユニオン・スーツのベルト部分を強化し、ストレッチ性を高めた「サムソンパック ユニオン・スーツ」が登場するなど、ユニオン・スーツのヒットはその後のブランドの歴史を振り返っても大きな出来事だったそうだ。
さまざまな商品を開発しブランドのトレードマークとなる“赤ラベル”が誕生する
Hanesは全米での広告展開も開始し、その名は世の中に急速に浸透していくこととなり、アパレル業界でも勢力を高めていく。それに伴い作るアイテムのバリエーションも増えていった。 1924年には、赤い初代ヘインズロゴが誕生する。赤地に白文字のロゴは現在のモチーフにもなっているトレードマーク的な存在となり、自社のすべての商品をHanesブランドに統一する。 1932年には、現在のブリーフの原型となるニット素材の紳士用ブリーフが「スポーツ」という商品名で製作される。豊富なカラーでの展開も当時まだ珍しくその当時の広告は“選ぶならへインズ”がコミカルに表現され話題のアイテムとなった。こうしてHanesはアンダーウエアマーケットでの地位を確立していった。