日本中の読書家を感涙の渦に巻き込んだ直木賞候補作『まいまいつぶろ』完結編「御庭番耳目抄」が登場[文芸書ベストセラー]
6月11日トーハンの週間ベストセラーが発表され、文芸書第1位は『成瀬は天下を取りにいく』が獲得した。 第2位は『クスノキの女神』。第3位は『成瀬は信じた道をいく』となった。 【写真を見る】『まいまいつぶろ』は「自己犠牲の美しさ、相手を思いやることの美しさをじっくりと味わえる」宮崎美子さんも紹介 4位以下で注目は8位に初登場の『まいまいつぶろ 御庭番耳目抄』。2023年5月に発売され第170回直木賞にもノミネートされた村木嵐さんによる時代小説『まいまいつぶろ』(幻冬舎)の完結編。8代将軍の吉宗の長男でありながら、生まれながらに身体が不自由で言語にも障害があった家重と、彼を支えた小姓・大岡忠光、二人の絆と苦悩を描いた前作。今作では家重に仕えた御庭番・万里が江戸城の奥深くで見聞きした秘話を描く。前作は多数の書評家・読者から涙なしでは読めないと絶賛された一冊。文芸評論家の縄田一男さんは《本書は類稀な、かつ、心震える人間記録の一巻であると私は断言したい。家重の苦悩と大岡忠光の忠誠、この二つが彩る飽くことなき人間の欲望を作者は見事な対比の中で描いている。手布を用意して読むべき一冊と言えよう。》と評している。今作は前作の登場人物の行く末を描いており、二冊を読んではじめて完結と言える内容になっている。
1位『成瀬は天下を取りにいく』宮島未奈[著](新潮社) 中2の夏休みの始まりに、幼馴染の成瀬がまた変なことを言い出した。コロナ禍、閉店を控える西武大津店に毎日通い、中継に映るというのだが……。さらにはM-1に挑み、実験のため坊主頭にし、二百歳まで生きると堂々宣言。今日も全力で我が道を突き進む成瀬から、誰もが目を離せない! 話題沸騰、圧巻のデビュー作。(新潮社ウェブサイトより)
2位『クスノキの女神』東野圭吾[著](実業之日本社) 少女と少年には秘密があった――。不思議な力を持つクスノキと、その番人の元を訪れる人々が織りなす物語。累計100万部突破! 待望のシリーズ第2弾! (実業之日本社ウェブサイトより)