ペルー文化輝く銀細工 大使館が11点披露 福井市美術館
世界的な銀の産出国として知られる南米ペルーの銀細工を集めた「ペルーの宝物 ペルーの銀細工展」が12月4日、福井市美術館で始まった。スペイン植民地時代の伝統を踏襲した祭具など11点が並び、豪華で精緻な銀細工の文化に触れられる。 ペルー大使館が主催。県ペルー友好協会(会長=清川忠・清川メッキ工業会長)が今春、大使館を表敬訪問したことがきっかけで開催に至った。 開幕式に駐日ペルー大使ロベルト・セミナリオ氏が出席し、「銀細工はペルーのアイデンティティーと植民地時代の歴史を物語る。ペルーの文化に興味を持ってもらえれば幸い」と来場を呼びかけた。 ペルー伝統の銀細工は、スペイン統治のキリスト教文化の下で開花した歴史がある。展示品はいずれも18~19世紀の伝統的なモチーフを基に、50~100年ほど前に作られたものという。きらびやかな香炉や燭台(しょくだい)には鳥や草花のモチーフが緻密に表現され、職人の高い技術と文化的背景がうかがえる。 展示は10日まで。入場無料。