国外では、アフリカながらアラブ圏に含まれるアルジェリアのレジェンドで、1988年のトヨタカップにおいて大雪の国立競技場で決勝点をポルトにもたらしてMVPにも輝いた元同国代表ストライカーのラバ・マジェールが、「イラクが日本を苦しめ、グループ首位を獲得する可能性も決して否定できない」との見解を示した（『TenTime』より）。 　 　自国代表チームが出場している同時開催のアフリカネーションズ・リーグでもコメンテーターを務める彼は以前、「アジアカップの戦いは激しいものとなるだろう。特定のチームを優勝候補に推薦するのは難しい。日本や韓国のような強い国がある一方、サウジアラビアや開催国のカタールもこれに対抗するだろう」と予想した上で、「アジアのサッカーの祭典で、アラブ諸国が上位に進出する可能性は十分にある。私は彼らを応援しており、優勝トロフィーはアラブ諸国に渡るだろう」と予想（願望？）している（『winwin』より）。 　その一方、前述のサレムは「イラクには新しい選手も加わっているため、チームは新鮮だが、試合は難しいものになるだろう。カサス監督が（インドネシア戦で露呈した）チームのミスと欠陥を修正できなければ、試合は非常に難しくなる」と指摘。また、サード・ハシムも同様の警告を与え、「日本に負けてしまえば、最終節のベトナム戦は日本戦以上に難しいものになってしまうだろう」と語った（ニュースサイト『RASEDIRAQI.COM』より）。 　大方の予想や、スポーツベッティングのオッズなどでも、日本が有利とされているが、初戦でベトナムが日本から２ゴールを奪って一時逆転したことも、ライバルたちを勇気づけているようでもあり、対戦相手は優勝候補筆頭に対しての大番狂わせを狙ってくる。より気を引き締めて２戦目に臨むであろう日本だが、包囲網を敷かれた中で、今回も頂点への道のりは険しいものとなるかもしれない。 構成●THE DIGEST編集部