仏シュナイダーがCEO解任、わずか1年半で-取締役会と戦略合わず
(ブルームバーグ): フランスの電力設備メーカー、シュナイダーエレクトリックは4日、戦略的方向性について取締役会と意見が合わないとして、ピーター・ハーベック最高経営責任者(CEO)を解任したと発表した。就任からわずか1年半でのトップ交代となった。
同社の発表によると、取締役会はグループのベテランであるオリビエ・ブルム氏(54)を後任に任命した。即時就任するという。取締役会は、ジャンパスカル・トリコワ会長が議長を務める。トリコワ氏は17年にわたり同社CEOを務め、数々の買収により、同社を時価総額1370億ユーロ(約22兆6800億円)のフランス最大の企業の一つに育て上げた。
ハーベック氏の突然の解任は、長引く需要の高まりに伴う供給制約にシュナイダーが苦しんできたことと関係している。供給の目詰まりは、特に米国の集合住宅市場を中心に、同社の北米市場の売り上げ拡大に打撃を与えた。同社はまた、最近、価格操作を巡りフランスの規制当局から罰金を科せられた。
それでもシュナイダーは先週、通期業績目標を維持するとした。同社の株価は、4日のフランス株式市場で取引開始直後に一時2%下落したが、それでも今年に入って31%上昇している。
新CEOとなったブルム氏は2014年から同社の執行委員会のメンバーを務める。シュナイダーの最大部門である技術・オペレーション部門のトップに就任する前は、インドの現地トップや中国での戦略・業務リーダーなど、重要な役職を務めてきた。
原題:Schneider Electric Replaces CEO Amid Management Divergence (4)(抜粋)
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Vidya N Root, Francois De Beaupuy