井上尚弥が米ニューヨークから帰国 条件合えば「またアメリカでやりたい」
プロボクシングの世界4団体スーパーバンタム級(55・3キロ以下)統一王者の井上尚弥(大橋)が10日、米ニューヨークから帰国し、羽田空港で取材に応じた。 6日(日本時間7日)に行われた、全米ボクシング記者協会の最優秀選手賞(シュガー・レイ・ロビンソン賞)の授与式を兼ねた夕食会に参加するため渡米。翌日にはヤンキースタジアムでドジャースの大谷翔平投手、山本由伸投手が先発出場した大リーグのヤンキース戦、8日(同9日)にはマディソン・スクエア・ガーデンで行われた共同プロモーターであるトップランク社主催のボクシング興行を観戦した。 滞在で大きな刺激を受け、報道陣から今後米国での試合をしたいと思ったかを問われ、「思いました。また、アメリカでしたい」と前向きに答えた。ただし、あくまでも日本で行う以上の魅力あるオファーがあった場合。「そういうのがあれば全然行きたいと思う」と語った。 尚弥は21年6月に米ラスベガスでマイケル・ダスマリナス(フィリピン)とのWBA、IBFバンタム級(53・5キロ以下)タイトルマッチ以来、6戦連続で国内で試合を行っている。元世界ウエルター級(66・6キロ以下)王者のショーン・ポーター(米国)氏が「世界最高のスターになりたいならこっち(米国)での試合が必要だ」と主張。世界中で議論を巻き起こした。 尚弥は「今や軽量級の本場はここ日本にある。試合が見たいのなら日本に来ればいい。日本のマーケット以上の物がアメリカにあるのなら喜んで行く。それだけの価値がここ日本にはある」とSNSを通じて反論していた。しかし、今回の渡米で海外での試合にも改めて興味を示したようだ。 大橋ジムの大橋秀行会長も米国滞在の間に米国のニューヨークやロサンゼルス、「サウジアラビアもあった」と試合開催のオファーを認めた。 次戦については9月に都内開催が予定され、対戦相手は、WBO世界スーパーバンタム級2位のTJ・ドヘニー(アイルランド)が有力視されているが、まだ決定はしていない。12月や来年に関しては海外に飛び出しての試合の可能性も出てきた。
報知新聞社