旬の野菜でひと息 福島・大玉にランチ×カフェ、管理栄養士の女性がオープン
福島県大玉村の管理栄養士武田美咲さん(34)は、同村玉井に自家菜園の野菜を中心に村産野菜を地産地消する飲食店「菜園kitchenせっかくどうも」をオープンした。「地元の食の魅力を感じてもらいながら、ひと息つける場所になれば」と利用を心待ちにしている。 武田さんは結婚を機に移住し、夫友和さん(37)の祖母政子さん(94)が手がける野菜のおいしさに感動した。栄養士として県内の病院や特別養護老人ホームなどに勤務し職場に野菜をお裾分けした時、「こんなに甘さを感じる野菜は初めて」と言われ、改めて同村の農業の魅力に気付いたという。玉井地区に飲食店が少ないこともあり「大玉の農業と美しい景色を堪能できる場所をつくろう」と決意した。今春に郡山市の職場を退職。空き店舗を改装し、9月30日に飲食店をオープンした。
目玉は手作りあんこのおはぎ
営業はランチとカフェの2部制でメニューが異なる。ランチは肉や魚の料理と、自家菜園や村で取れた旬の野菜を使った小鉢5種類、村産コシヒカリを土釜で炊いた白米が味わえる「週替わりランチ」を提供する。化学調味料を使わず、野菜を多く摂取することで栄養バランスを重視したメニューに仕上げた。武田さんは「なるべく添加物を使わないようにしている。食材のうまみを感じながら、旬の野菜を味わってほしい」と料理へのこだわりを口にする。カフェの目玉は手作りのあんこを使ったおはぎで、少し柔らかい食感とくどくない甘さが好評だ。 店をオープンし、間もなく2カ月。口コミで評判は広がり、客足は増え、弁当の注文も入るようになった。武田さんは「子どもたちと一緒に作った野菜をおいしいと言ってもらえるとうれしい。目立つ看板はないけど、隠れ家のような落ち着ける店にしていきたい」と笑顔を見せる。 営業時間はランチが午前11時~午後1時、カフェが午後2時~同5時。不定休。問い合わせはインスタグラム(SEKKAKUDOUMO.REN.831)へ。
福島民友新聞社