新NISAでよく聞く「オルカン」「S&P500」ウチはどちらに投資すべき? パパFPが解説します【HugKumマネー教室】
新NISAで話題の「オルカン」や「S&P500」って何?
新NISAで話題になっている投資信託のオルカンはeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)、S&P500は eMAXIS Slim米国株式(S&P500)のことを指します。投資信託の売れ筋ランキングで、ともに上位を争う人気の銘柄です。それぞれの銘柄の特徴について二児を育てるパパFPが簡単に解説します。 【画像6枚】「オルカン」と「S&P500」リスク分散度、トータルリターンなどを画像で比較 【オルカン】eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)とは? オルカンは、日本を含む世界中の代表的な企業約2,900社にまとめて投資できる投資信託です。 オルカンを買うだけで、先進国23ヶ国、新興国24ヶ国に分散投資できます。一部の国が衰退したとしても、世界経済全体が成長すれば、恩恵を受けられる点がメリットです。 参考:三菱UFJアセットマネジメント「数字でみる!オルカン徹底解剖」 【S&P500】eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)とは? S&P500は、アメリカの代表的な企業500社に投資する投資信託です。 S&P500を購入すれば、YouTubeを提供するGoogle、オンラインショッピングで有名なAmazon、SNSで人気のInstagramを運営するMetaなど、日本でもなじみのあるアメリカ企業を中心にまとめて投資できます。 これからもアメリカが世界経済を牽引すると思っている方におすすめの投資信託です。
オルカンとS&P500を徹底比較!
ここでは、さまざまな項目からオルカンとS&P500の違いについて解説します。どちらに投資するのが向いているのか、判断材料にしてくださいね。 ■オルカンとS&P500の基本情報を比較 オルカンは先進国だけでなく、新興国も含む世界の約2,900社に分散投資する投資信託です。一方、S&P500はアメリカの優良企業500社に絞って投資しています。 手数料(信託報酬)を見ると、オルカンのほうが少し安いですね。オルカンは0.05775%、S&P500は0.09372%です。1,000万円投資した場合の年間手数料の差は約3,600円です。 設定来のトータルリターンを比較すると、約5年間でオルカンが1.5倍に対し、S&P500は2倍近くになっています。 どちらも新NISAの成長投資枠、つみたて投資枠に採用されているので、年間で最大360万円まで投資が可能です。 ■オルカンとS&P500の組入銘柄を比較 オルカンとS&P500の組入上位10銘柄はほとんど同じです。 オルカンは「オール・カントリー」といいながら、上位はほぼ米国株で占められているので、意外に思う方もいるでしょう。 また、オルカンは全体の6割以上が米国株で構成されているため、S&P500と似たような値動きをしているのが特徴です。 ■オルカンとS&P500のリターンを比較 運用開始からのトータルリターン(総収益)を比較すると、オルカンが149.13%、S&P500が195.62%で推移しています。(2024年11月現在) 過去の運用成績から判断すると、S&P500に投資したほうが高利回りを期待できることがわかります。ただし、これはあくまで今までの成績です。将来も同等のパフォーマンスを維持できるとは限りません。 今後もアメリカが今までのペースで成長し続けると思う場合は、S&P500に投資して高い利回りを狙いましょう。 一方、将来の予測がつかない場合は、安定性を重視したオルカンに投資したほうが無難です。