酔いすぎて始球式で大失敗…阪神タイガース史上最高の“切り込み隊長”真弓明信氏が語る優勝裏話 リーグ制覇の瞬間は胴上げに備え勝手に守備位置変更!?
翌日まで祝杯…始球式で大失敗
真弓: 優勝は初めての経験でしたからね。何をしていいか分からない。 ホテルに帰ったら、どんちゃん騒ぎして‥。みんなで「ちょっと銀座に行こうや」ってなって盛り上がるっていうのはありましたけど…。 徳光: 朝までですか。 真弓: はい。翌日までやってました。で、その日も試合だったんですよ。僕は1番バッターだから、始球式で打席に立つ。始球式って普通は空振りしますよね。空振りするつもりで振ったんです。ところがファウルチップになった。「えっ、当たったよ、今」みたいな。 徳光: 誰が投げてたんですか。 真弓: 多分、子どもが投げてたと思います。打つつもりじゃない。空振りするつもりがたまたま…。それだけ酔ってました(笑)。
日本シリーズ…敵のスコアラーは元同部屋
日本シリーズの相手は広岡達朗監督が率いる西武ライオンズ。真弓氏にとっては古巣である太平洋クラブライオンズ、クラウンライターライオンズの後継球団だ。 阪神は4勝2敗で西武をくだし日本一に輝いた。 徳光: 下馬評では圧倒的に広岡・西武でしたよね。 真弓: そうですよね。でも、日本シリーズには、あんまりこだわりがなかったです。「日本シリーズで優勝するのは来年でもいいか」くらいに思ってました。 ところが、リーグ優勝が決まってから日本シリーズまであまり期間もなかったので、勢いがそのままいったって感じ。こだわりも何にもなく、プレッシャーも何にもなく、日本シリーズに行った。 徳光: 古巣と戦ったことになるわけですが、そういう意味ではどうでしたか。 真弓: 日本シリーズって、相手がいつも対戦しているピッチャーではないじゃないですか。そうするとシーズンの後半ぐらいから、西武のスコアラーがタイガースの試合を見に来ているわけです。だから、バッテリーも、そのスコアラーのアドバイスを聞いてくるんですよね。 そのときの西武のチーフスコアラーが、ライオンズで一緒の部屋だった仲なんですよ。その人は、僕がスライダーを打てないっていうのが頭の中に入ってるわけです。だから、僕はもうスライダー狙いなんです。1球目からスライダーを打って2塁打ですよ。 徳光: それは気持ちよかったでしょうね。 真弓: 気持ち良かったです。だから、出てくるピッチャー、出てくるピッチャー、こういうミーティングしてるよなというのを考えて…。 徳光: そうか、ほかの阪神の選手には分からない推測ができたわけですね。
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