酔いすぎて始球式で大失敗…阪神タイガース史上最高の“切り込み隊長”真弓明信氏が語る優勝裏話 リーグ制覇の瞬間は胴上げに備え勝手に守備位置変更!?
伝説の甲子園バックスクリーン3連発
この年の4月17日、甲子園球場で行われた阪神対巨人の7回裏に阪神のクリーンアップ(3番・バース氏、4番・掛布氏、5番・岡田氏)が、巨人の槙原寛己投手から3者連続でバックスクリーンに打ち込むホームランを放った。猛打で優勝した昭和60年のタイガースを象徴するシーンとして、今なお語り継がれている。 徳光: あの年は、4月に巨人戦で3連発がありましたよね。 真弓: あの日、槙原はすごいボールを放ってたんですよ。僕は「絶対にこれは打てない」と思って、「今日の槙原はすごいわ。アウトコースが“真っすぐ”じゃない、“真っスラ”だよ。あれを見せられたら右バッターは打てへんやろ」って言ったぐらいです。 あのピッチャーから3連発打つんだから、「すごいな、コイツら」と思いましたよね。 徳光: それも、全部バックスクリーンじゃないですか。 真弓: そうなんです。そこですよ。バースがバックスクリーンに入れて、カケが入れたときは、「珍しいこともあるな」って言ってて、岡田が打ったときには、「まさか~」とか思いましたよ。 あの頃は“打って勝つ”っていうチームカラーでしたからね。「おっしゃ、今日いけるよ」っていう感じで、大騒ぎですよ。 徳光: 我々ジャイアンツファンの中では、“博愛主義者・槙原の恵みの3発”だと(笑)。 真弓: それが最後まで響いたと…(笑)。
リーグ制覇の瞬間はセカンドのすぐ後ろに!
徳光: リーグ優勝の瞬間は、今でも記憶に焼き付いていらっしゃると思うんですが、確かあのとき、真弓さんはライトでしたよね。 真弓: はい。ライトです。 徳光: でも、そのときの映像を見ると、セカンドぐらいのところまで来ていませんでしたか。 真弓: みんな集まって胴上げとかするじゃないですか。「とにかく早く行きたい」って思って、1球ごとに体が少しずつ前に行ってました。本当にびっくりするぐらい。ボールが飛んできたらどうするんだろうなっていう…。 徳光: 延長に入って、せった試合でしたよね。 真弓: なんかね、ボールが飛んでこないような気がしたんです。野球選手の勘っていうのは、すごいでしょ(笑)。ピッチャーゴロでしたから。 徳光: ピッチャーゴロで助かった(笑)。 真弓: 気づいたときには、本当にセカンドのちょい後ろくらいまでいってましたよ。
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