2000人が集まる首位攻防戦で、逆転負け「次はねじ伏せる」ペスカドーラ町田・甲斐修侍監督が語った課題|フットサル
11月4日、町田市立総合体育館にてFリーグ2024-2025 ディビジョン1の第13節が行われ、ペスカドーラ町田とバルドラール浦安が対戦。4-5で町田は敗れた。 【映像】「これは止められない!」元ブラジル代表の脅威の弾丸シュートの瞬間 試合を終え、町田の甲斐修侍監督とキャプテンの伊藤圭汰が記者会見に出席した。
第2ピリオドの立ち上がりに緩くなってしまった
●ペスカドーラ町田|甲斐修侍監督 ──試合を振り返って。 まず、今日は2000人を超えるたくさんのお客さんが来てくださった最高の舞台で、試合ができたことを感謝したいです。 そのなかで、首位を走る浦安という相手に対して僕らができる100%の準備をして、一人ひとりが戦う姿勢を強く持って挑みましたが、こういう結果になってしまいました。いろいろ思うことはありますが、浦安に対していい内容と時間を過ごせたところと、吹き返す可能性を生んでしまう緩いところの2つの側面がありました。ただ今日負けたことで人生を失うわけではないので、いい意味で切り替えて積み上げて、次はねじ伏せるような戦いができるよう努力するしかないなと思います。 あわせて、去年も一昨年も審判の話をさせてもらいましたが、勝敗に直結するところで疑問が残るジャッジをしてしまう審判がFリーグに存在しているのは、改善しないといけないと思います。勝てなかった原因として今日は4失点もしましたし、そこまでのプロセスにおいて、浦安に対してこちらがファウルであるだろうというところで笛を吹かない局面もあって、取る取らないで気になるところはお互いにありました。 でも、勝ち点が変わる場面において判定のところでスッキリしないカタチで勝ち負けがついてしまうことを、「仕方ない」で済まさないでほしい。それははっきり申し上げたいです。最後に小宮山(監督)とも話しましたが、浦安もいいチームですし精度がないと決められないクオリティのある素晴らしいチームで、だからこそ後味が悪い状況が起きるのはもったいないし、残念でしかない終わり方でした。 ──今日は2点先行して追いつかれながらもハードワークし、さらに2点を決めることができていました。そのなかで4-4になってから、2分半にパワープレーを選択しました。勝ち点3を取りにいく決断だと思いますが、流れのなかで追加点を取るというプランはなかったのでしょうか? そうですね。流れで点を取る可能性よりも、パワープレーの精度が高い判断をしました。自信もありましたし、2分半をしっかり使って「攻め急がず」という想定で挑みましたが思いのほかフィニッシュまでつながりませんでした。 それがうまくいくかどうかは別として、これだけのお客さんの前で4-4の引き分けのままでは終われなかったというのもあるし、そういう状況ではなくても僕らは勝ち点3を取りにいくことを絶対に目指すので、「引き分けで良し」という試合にはならなかったです。 ──厚みのある攻撃を出せていましたが、リードしたあとの課題として感じたことは? 第1ピリオドは浦安の選手の個の能力も含めた長所を消しながら、主導権をにぎった試合ができたと思います。ハーフタイムでも僕らの圧力や強度が1ミリでも落ちたら相手はそれをすぐ感じ取るので、「そういう戦いをしてはいけない」という話をしました。 ただ、疲労もあったり2点差がついていた“おごり”もあったりしたのか、第2ピリオドの立ち上がりに緩くなってしまったのは、外から見ていても感じました。そこは本人たちが「手を抜く」という意識はない状況でも起こってしまったことなので、メンタリティやフィジカルコンディションの問題として、目を向けていかなきゃいけないと思っています。 2-2からの失点については特に3点目は不運でしたし、4点目もどういうカタチでGK攻撃を防ぐかも共有して、もともと想定していた守り方をしているなかでのちょっとしたかけ違いや距離感に問題があったのかな、と。そういった細かいところはこのあとビデオを見ながら修正をかけないといけないなと感じます。 ──イゴール選手の特徴は、町田もよくわかっていたと思います。それでも対策をしてもそこで点を取られてしまうのは、強度や精度が想定以上に高かったから? ほぼ狙いどおりに消すことはできていましたが、何度か裏を使われて実際のゴールシーンのように精度の高さで決められそうな状況は、第1ピリオドから何度かありました。そこの共通認識はしていたし失点の原因は理解していて、イゴールの選択肢と考えられる得点パターンに対してちょっとした距離感やタイミングのかけ違いで失点を生んでしまったことが、大きな反省点です。そこだけを練習するわけではないですが、いかに相手の精度を落とさせるか、駆け引きで失点しないよう取り組むしかないです。 ──2ndセットの組み方について、今まで山中選手が入っていたところに森岡選手が入れ替わりで入っていますが、その意図は? 一番は、噛み合わせや組み合わせのところですかね。オフ明けのスタートから2試合を見て、その組み合わせや関係性がふさわしいのでは?という感覚になった、という理由です。たとえば、みなさんのなかで伊藤はフィクソの印象があると思いますが、「1列前で得点を取ってほしい」というタスクを与えた時に、磯貝(飛那大)と山中(翔斗)、野村(啓介)で見ると伊藤が最後尾にいる時間が長くなってしまいます。 でも、今は森岡(薫)選手のコンディションもかなり上がってきて不安のない状態になったので、本来アラとしても成長する姿をイメージしていた圭汰に、もちろんフィクソもやってもらいつつ、(アラで)プレーする機会を与えたいという気持ちもありました。 ──浦安や名古屋といった失点の少ないチームを相手に複数得点を決めることができた、その手応えは? 振り返ってもそんなに得点がたくさん取れているという感覚ではなく、チャンスを決められず、決めるための工夫がないことへの課題感もあります。一方で、チャンスを決め切るというのは、そんなに簡単なものではないと考えています。なので失点が少ないチームから点を取れていることは、一つ評価できるかもしれないですけど、あと3点か4点取れるはずの局面があったので、反省の繰り返しです。
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