川崎F対新潟　後半、自身2ゴール目を決めた川崎F山田（中央）はエリソン（左）と高井と抱き合って喜ぶ（撮影・宮地輝）

＜明治安田J1：川崎F5－1新潟＞◇第32節◇27日◇U等々力 　川崎フロンターレがホームでアルビレックス新潟に今季最多の5発で大勝し、暫定11位に浮上した。 　前半14分にFWエリソン（25）がPKを決めると、同18分にMF脇坂泰斗（29）が追加点を奪った。後半はエリソンが2点目でリードを広げ、最後は24歳の新エース山田新が2得点。終盤に1失点したが、寄せつけなかった。来月に行われるルヴァン杯準決勝での対戦を前に、強いイメージを新潟に植えつけた。 　前半2点、後半3点と今季最多のゴールを積み上げた。2トップを組んだエリソンと仲良く2ゴールずつ奪い、今季14得点としたFW山田は「1点目は自信を持って振り抜けました。2点目はGK前にこぼれてくると試合前から分かっていた。いい準備ができたので、うまく合わせられた」と振り返った。 　“師匠”への惜別弾となった。試合後に退団セレモニーが行われた元フランス代表FWゴミスからは、練習から細かい助言をもらい、ストライカーのあり方などを教わったという。「彼が今日最後だったので、そこを含めて絶対自分がゴールしているところを見せないといけないという思いだった」と強い気持ちで結果を残した。 　昨オフにはセネガルで会うなど、ゴミスとは公私ともに付き合いがあった。FWにもさまざまな役割が求められる現代だが「結局はストライカーがゴール取れるところにいないといけない」というアドバイスは心に残っている。 　そんな教えもあり、大卒2年目ながら今季14得点と覚醒しつつある。「ゴール前のポジショニングだったり、フィニッシュのところは去年の末ぐらいから自分の中ではかなり良くなってきている。そのトレーニングの結果が出てきてると思う。もっとも得点し続けられるように頑張りたい」と力を込めた。【佐藤成】