【毎日書評】あのコミュニケーション失敗したな…のあとに「リカバリーできる人のテクニック」
挨拶のあとが続かない
朝、職場に入って、明るく元気よく「おはようございます!」と挨拶したものの、周囲からはテンションの低い「あ、おはようございます……」といった反応しか返ってこず、自分だけが浮いているようで気まずい……。あなたなら、こんな時どうしますか?(35ページより) そんなときは「みんなに」と思わずに、「誰かひとりだけに」と考えてみてはどうかと著者は提案しています。全員を相手にするためには相当の気力と体力が必要ですが、たったひとりであれば、ハードルはさほど高くなく、気楽に実行しやすくなるはずだから。 たとえば、「きょうは話しかけやすそうなあの人に声をかけてみよう」と思ったとしたら、次のハードルは「なにを話すか」。とくに親しい相手ではなかったり、会話する機会の少ない相手であれば、急になれなれしくするのも違和感があるなあと、いろいろ考えてしまうかもしれません。 そんな時にあれこれ考え始めると、さらにどうしたら良いかわからなくなってしまうので、まずは「最近〇〇ですね」と“現在のこと”について声をかけてみるのがおすすめです。というのも、自分自身も、そして相手にとっても、人が最も話しやすいのは“現在”のことだからです。(38ページより) しかも、こちらが感じていることは、相手も同じように感じていたりするものです。そう考えれば気が楽になりますし、仮に相手は違うことを感じていたとしても焦る必要はなし。なぜなら大切なのは、お互いが同じように感じているかどうかではなく、会話をすることだからです。 ほんの一往復だけでも会話が生まれれば、気まずさのようなものを消すことは充分に可能。軽い会話の積み重ねが、そのあとの心の距離感を縮めていくこともあるのです。(35ページより) 本書の根底には、「失敗に尻込みしてコミュニケーションが怖くなってしまっている人が、前向きな一歩を踏み出すためのサポートになれたら」という思いがあるそう。どのページから読むこともできるので、大いに活用したいところです。 >>Kindle unlimited、2万冊以上が楽しめる読み放題を体験! Source: 日本実業出版社
印南敦史