【有馬記念 俺のチェックポイント】昨年2着のスターズオンアース 劇的大変身へ陣営は好感触
有馬記念の「俺のチェックポイント」2日目は東京サンスポの内海裕介記者がスターズオンアース陣営を直撃。昨年半馬身差2着の実力牝馬が、オークス以来のビッグタイトル奪取へ一変ムードを醸し出している。 ◇ JC7着から変わり身があるのか否か-。スターズオンアースの取捨は、今回の馬券戦術で大きなポイントとなる部分。この馬をとり上げたいと手を挙げたのも、取材でクリアしたいテーマが多い故だ。 「感じはいいですね。普通キャンターのハミの取り方が前走の前と違います。こないだは折り合いがつきすぎる感じでした。今はハミを取る力が以前の感じに戻った」 坂路調整(4ハロン66秒3)から引き揚げてきた佐藤助手を厩舎で直撃すると、のっけから食指を動かされる言葉が聞かれた。もともと追い切りで悪く見せることがないタイプで前走も優に合格点の動きを見せていたが、そこは8カ月のブランク明け。整い切れていない部分も多かったのだろう。 「休み明けで体も気持ちも緩んだところからの仕上げでしたからね。今回は在厩で続けて使わせてもらえるのもありがたい。常に状態を把握しつつ、反動が出ないように進められた。週末に坂路でやったのですが(15日4ハロン54秒6)、坂路は動かない馬がぐいぐい行っていた。上積みは見込めます」 その前走のジャパンCは7着と、国内のレースでは初めて馬券圏外の結果となったが、収穫がなかったわけではない。前走前、調教でもたれる面が強くなっていたことからレースでハミを工夫したところ、その課題はクリアできた。「川田騎手もそこは問題なかったと言ってくれました。今回も追い切りで確認してもらって決めることになると思います」と、今回も最善を尽くす構えだ。 ラストランのドウデュースとは3戦して先着を許したのが2度。ここで勝ってタイに持ち込めれば、同期の2冠牝馬として胸を張れるはなむけともなる。「体重はきょう計って504キロ。同じか少し減るくらいですけど、数字は同じでも中身は締まってくると思います。状態はいいのであとは右回りでどうかですが、まぁ去年も走れていますからね」。好感触に終始した調教担当の口ぶりを受けて、劇的大変身の場面があっていい気がしてきた。(内海裕介)