親の金を盗んだ小学4年生の息子 値上げし小遣い帳をつけさせて 原坂一郎の子育て相談
Q 最近、家計簿が合わず、小学4年生の息子の財布を確認するといつもより多く入っていました。夫に相談すると、入浴時に話してくれたようで、息子は風呂上がりに「500円を盗んだ」と素直に謝りました。ところが後日、その財布の中に再び不審な500円を発見。尋ねると白状したので、優しく言い聞かせました。小遣いは毎月400円を渡し、おやつも毎日用意しています。どうすればよいでしょう。 A そういうことが続けば、親はショックですよね。でも、息子さんは決して人のものを盗んで平気な子供になったのではないと思います。自由に使えるお金がどうしても、もっとほしかったのでしょう。 メールには「友達とボウリングや食事に行く際は、その都度、お金を息子に渡している」という内容も記載されていましたが、それを小遣いとみなすと、結構多くのお金を与えている気がします。そこで、いっそ小遣いを値上げし、息子さんに小遣い帳をつけさせ、その中で友達付き合いもさせるようにしてはいかがでしょう。そうすれば、心配するようなことも起こらなくなるはずだし、計画性も身につきます。 私が小学4年生の頃は、小遣いを多めにもらい、その中で漫画本やおやつの購入、友達との遊びなどの費用をまかなっていました。小遣い帳をつけていたので、やりくり上手になりましたよ。手伝いをするたびに小遣いを渡す、という方法もありますが、小遣いを渡さなければ手伝わなくなる可能性もあるので、あまりおすすめはできません。 それにしても、お風呂で息子さんを諭したご主人、素直に過ちを認めて謝った息子さん、叱らずに優しく言い聞かせたあなた…、その3人の対応は実に見事で、すばらしいご家族だと思います。(こどもコンサルタント) プロフィル 原坂一郎(はらさか・いちろう) 23年間の保育士勤務を経て平成16年から、こどもコンサルタントとして研究・執筆・講演活動を行う。日本笑い学会理事。自他共に認める怪獣博士でもある。 ◇
子育てに関する悩みを「原坂一郎先生へ」と記してお寄せください。原坂先生が回答します。<メール>life@sankei.co.jp