<ヤマトよ永遠に REBEL3199>“古代進”小野大輔が歌う 第2章「赤日の出撃」EDに込めた思い
ーー詞を書くというのは、小野さん自身のヤマト再確認の行為でもあったと。
そうですね。冒頭のAメロの2行で過去を振り返って。これまでヤマトクルーたちのことを思って。Dメロで愛を描く、という構成を考えた時に、その後で全部がつながったという感じですね。本当に書いては消して、書いては消して、という具合にやっていたんですが、そういう意味では、実は渡辺拓也さんから一個ヒントをいただいてたんですよ。実は渡辺さんから送っていただいた楽曲音源ファイルのタイトルが「Reach for the Star」だったんです。それってなんなら「ヤマト主題歌(仮)」でもいいわけじゃないですか。でもそこは「Reach for the Star」だった。星に手を伸ばす、というのはものすごくいい言葉だなと思って。かなわないと知っても星に手を伸ばす。その手がいつか重なり合う、というイメージがそこからパーンと浮かび上がって。そこからどんどん書けたんですね。いいものをいただいたなと。ただ最初は単に“星に手を伸ばす”という意味なのかなと思っていたんですが、実はそれは英語の慣用句で“高望みをする”という意味だった。それはもしかしてあまりいい意味で捉えられないかもしれないですが、でも高望みしたっていいじゃないかと思ったんです。それは“あきらめないで思い続ける”ということでもあるわけですから。
ーー第2章を楽しみにしている方にメッセージを。
曲が完成したときに、福井晴敏さんに聴いていただいて。「失礼かもしれないですが、思ったよりすごく良かったです」と。さらに「この曲があったら、第2章をとてもきれいに、美しく終わらせることができる。本当にありがとう」と言っていただけて。それがもう何よりもうれしかったです。それは何より、自分もやっぱりヤマトの一員だったと思わせてくれた。古代進をずっと演じ続けてよかったなと心から思いました。と同時にホッとしました。先ほども言いましたが、実は第2章はすごく暗くて重い。「REBEL3199」の中でも、もっとも過酷な章になっているかもしれない。先が見えないし、希望を見出すことも難しい。福井さんの言葉を借りれば、どん底。とてもシリアスで重いお話だったと思います。ただその中に、必ず希望はあります。そして僕たちはやっぱり未来がどうなるか分からないからこそ、過去を大切に抱きしめて、今を生きるしかない。だからこそ必死に生きるんだと思います。自分もそんな思いでこの第2章、古代進として挑みました。見てくださった皆さんが、古代進と同じように挑む気持ちになってくださって、つらいことがあったとしてもどこかに希望を見いだして。そして未来に向かって進んでいくような、そんなポジティブな気持ちになってくれたらうれしいなと思います。そのためにこの「Reach for the Star」という楽曲があると思いますし、この曲を聞いていただいて、ヤマトから受け取った気持ちを未来へと繋げていってくださると、そしてずっとヤマトを愛してくださるとうれしく思います。