万博PR、ミャクミャク頼み 競輪場行脚、キャラとコラボ、吉本新喜劇登場…
着ぐるみだけでなく、ミャクミャクをデザインした乗り物や企業の制作物も多くみられるようになった。日本航空の旅客機「JALミャクミャクJET」は18日に2号機が関西国際空港に就航。りそなホールディングスは、従業員から募集した写真千枚でミャクミャクを描いたモザイクアート(縦1・5メートル、横2・1メートル)を作成し、万博の宣伝に活用している。
ただ、ミャクミャクの奮闘にもかかわらず、関連費の膨張や海外パビリオンの準備遅れなどが目立つ万博への市民の見方は厳しい。三菱総合研究所が4月に全国20~60代の3千人に実施した調査では、万博に「行きたい」と答えたのは27・0%にとどまった。入場券の前売りも低調で、今月19日時点で売れたのは、目標の約2割の約280万枚。その大半は個人ではなく企業による購入となっている。
万博協会副会長を務める大阪商工会議所の鳥井信吾会頭は24日の定例会見で「万博が盛り上がっているか盛り上がっていないかというと半々」と言及。「ミャクミャクのPRで、万博が全国の子供たちにも浸透しつつある。これからは、分かりやすさや親しみやすさにフォーカスした広報戦略が必要だ」と語った。(井上浩平)