<探偵!ナイトスクープ>2代目局長・西田敏行さんが愛した名作総集編 11月1日に追悼回を放送 2代目&3代目秘書によるエピソード披露も
西田さんは局長当時、公にはなっていないが、探偵とスタッフとの毎年の忘年会でその年のベストVTRを「局長賞」として選んでいた。番組では、その中から次の3本を厳選して放送する。「10年以上 口をきいていない父と母」(竹山隆範探偵 2013年4月5日放送)▽「97歳のマジシャン」(桂小枝探偵 2003年12月19日放送)▽「レイテ島からの手紙」(田村裕探偵 2011年1月7日放送)。それぞれの内容は以下の通り。
◇「10年以上 口をきいていない父と母」
依頼は奈良県の男性(当時18歳)から。僕の父は10年以上、母と口をきいていない。なぜ口をきかないのか、理由は分からない。僕たち子どもには普通にしゃべるが、母に対しては一言もしゃべろうとせず、無言を貫いている。そのため、僕は物心ついてから、両親の会話を聞いたことがない。父は59歳(当時)で定年も近い。このままでは熟年離婚にもなりかねない。父がしゃべらない理由を解明し、できることなら夫婦が仲良く会話する姿を見てみたい、というもの。意外な展開に西田局長が号泣し、探偵たちも全員涙した、心温まる名作だ。
◇「97歳のマジシャン」
ナイトスクープにたびたび登場した現役最高齢のマジシャン。「超元気なお年寄りたち」(2000年10月10日放送)で「現役最高齢マジシャン」として登場し、華麗な技(?)を披露した元気なおじいちゃんが、2度目の登場で新しい技を披露し、感激&爆笑の渦に巻き込んだ傑作。
◇「レイテ島からの手紙」
依頼は大阪府の男性(当時65歳)から。私の父は新婚5カ月で召集され、フィリピンのレイテ島に出征し、私が生まれた昭和20年1月には、すでに戦死していたようだ。女手一つで私を育てた母の苦労は並大抵ではなかったが、その母も5年前に他界。母の遺品を整理していて、出征した父からの手紙を2枚見つけた。それは鉛筆書きで、母が何度も読み返したためか、かなりすり減っている。1枚は何とか読めたが、もう1枚はほとんど読めない。
しかし、その中に「身重であるお前」と読める箇所を発見した。父は母が私を身ごもっていたことを知っていたのか。それとも、知らずに逝ってしまったのか。父の手紙をなんとか判読してもらえないか、というもの。西田局長は、依頼文が読み上げられた段階から早くも涙を流す。局長や探偵たちが依頼者に寄り添った、心揺さぶられる感動作。