”ワタグチペア”8強入り 渡辺「伸びしろを楽しみながら」次戦は全日本社会人Vペア…バド全日本総合
◆バドミントン 全日本総合選手権 第3日(27日、東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ) 混合ダブルス2回戦が行われ、渡辺勇大(BIPROGY)、田口真彩(ACT SAIKYO)組は、井上誠也(日立情報通信)、須藤海妃(ヨネックス)組を21―13、21―11のストレートで退け、8強入りを果たした。渡辺は「全体的にいいゲームだったと思います。まだお互いにイージーなミスはあるが、試合の中でしか得られないものを大事にしたい」と納得の表情を見せた。 27歳の渡辺は五十嵐(旧姓・東野)有紗と組んだ混合ダブルスで、パリ五輪では日本勢初の2大会連続の銅メダルをつかんだ。五輪後にペアを解散し、9月の全日本社会人選手権で8歳下の田口との新たなペアで再出発を切った。この約3か月は、渡辺が田口の拠点の山口県を訪れるなど、ペアとしての練習は積んできた。「まだ組んで数か月なので、コンビネーションの足りない部分は多くあるが、少しずつ良くなっている。自分たちの伸びしろを楽しみながらできている」と渡辺が話し、ともに充実の表情だ。 この日は第1ゲーム(G)を渡辺のジャンピングスマッシュから始まり、2人の間をつかれた場面でも冷静に声をかけあった。1―0の第2Gも、後衛の渡辺は「たまたま」と首を振るが、ゲームをうまくコントロールし、田口が得意とするフォア側に相手の攻撃が集まる。初戦より緊張がほどけ、前に出て攻める姿勢も見せた田口は「フォア側は自信を持っていけた」と相方に感謝し「しっかり前に出て自分が点を取りに行く姿勢は出せた」と手応えを得た。 今大会で上位2ペアに入れば、25年の日本代表入りの基準を満たす。ペアの継続は、今大会の結果に関わらず、大会後に2人で話し合う意向だが、新ペアとしての初タイトルへの思いはともに強い。28日の準々決勝は、全日本社会人を制した強敵・古賀輝(NTT東日本)、福島由紀(岐阜Bluvic)と激突。田口が「明日が勝負」と言えば、渡辺も「がむしゃらに向かっていくだけ。明日も格上の相手。挑戦者としてやりたい」と闘志を示した。
報知新聞社