田中啓二さん死去 タンパク質の分解酵素を発見
細胞内で不要になったタンパク質を分解する酵素複合体「プロテアソーム」を発見した東京都医学総合研究所理事長の田中啓二(たなか・けいじ)さんが23日、虚血性心疾患のため東京都の自宅で死去した。75歳。徳島市出身。葬儀・告別式は近親者で行った。後日、お別れの会を予定している。 1972年徳島大医学部卒業後、ハーバード大などを経て95年徳島大助教授。80年代からタンパク質が分解される仕組みを研究。未知のタンパク質分解酵素を発見し、プロテアソームと名付けて88年に発表した。後に、がんやアルツハイマー病、免疫疾患などに関わることが判明した。 2010年日本学士院賞、14年文化功労者。