「俺はアトピー生まれニキビ面育ち、敏感肌なヤツはだいたい友達」さらつる革命スキンケアデイズ【坂口涼太郎エッセイ】
日常にこそきらめきを見出す。俳優・坂口涼太郎さんが、日々のあれこれを綴るエッセイ連載です。今回のエッセイは、「さようなら、ちゃっちゃっちゃっちゃっ」です。幼少時アトピーに苦しめられたというお涼さんは、いかにして今のつるつる美肌となりしか。 【写真】日常こそが舞台。自宅で「お涼」ルーティーンを撮り下ろし 私、先月は数年ぶりの美容革命月間でした。 「俺はアトピー生まれニキビ面育ち、敏感肌なヤツはだいたい友達」な私は生まれてこのかた肌荒れとは切っても切れないずぶずぶな関係を築いていて、これまでの人生で肌荒れに悩まされなかったモーメントはないし、肌荒れと共に歩み、肌荒れに泣かされ、肌荒れと笑い、肌荒れが私の人生にとってかけがえのない存在になることを全力で拒んできた30数年間だったのですが、先月は久しぶりにスキンケア及びコスメをアップデートし、お涼美容革命を迎えたことをここに宣言いたします。 高らかなファンファーレが流れたところで、どんな革命を実行したかと申しますと、まず基礎化粧品に新たに強力なお仲間をお迎えいたしました。ご紹介いたします。レチノール先輩とビタミンC先輩です! お二方が大階段を降りてくる間にご説明いたしますと、まず私は30代に入るまで基礎化粧品迷子でした。いかんせんなんぴとも慄く敏感肌なもんで、10代20代はもうプチプラなんて言語道断。皮膚が薄くて乾燥肌なのに脂は二郎系もびっくりのちゃっちゃっちゃっちゃっ。二郎系のお店に私の顔面を置いておいたら永遠にちゃっちゃちゃっちゃっは事足りるよってぐらいの脂性肌でもあるのです。だから、乾燥肌用の化粧品だとmore二郎。脂性肌用の化粧品だと「あれ? お米を溶かしてお顔に塗りましたっけ? 私、土鍋の1回目じゃないんですけど」と思うほど皮がぺりぺりとめくれて真っ白な何かが風に吹かれて舞い上がり、街ゆく人は、あら、季節はずれの雪かしらん? と空を見上げる昼下がり。そんな情緒のある風景にさせてしまってはいけないので、人体実験をするようにトライするものの、ことごとくエラー。 ほんなら天下のオーガニックでっせとデパコス売り場を練り歩き、なけなしのお金を費やして使ってみると、まさかのアウト。ぴりぴりひりひりかゆかゆで、おおおい! オーガニックっさんよおおお! 頼むぜおおおい! と自室で突っ伏し拳を痛めた日もありました。 とにかくいいと噂を聞きつければ試してみる日々でしたが、肌に異常が出なくても ・価格が高すぎる ・手に入りづらい ・もったいなくて使えない など、自分の生活水準にフィットする化粧品を探すのって生涯の友を見つけることぐらい難しい。