<センバツ>東邦の強力打線、切れ目なく「どこからでも得点」
◇第91回選抜高校野球準々決勝 ○東邦7-2筑陽学園●(31日・甲子園) 相手投手が誰であろうが、打順が何番であろうが関係ない。東邦の強力打線が一気にたたみかけた。 1点リードの六回1死後、6番・長屋が初球を捉えて中前に運ぶと、続く河合も右翼線二塁打で続いて二、三塁とした。筑陽学園の2番手左腕・菅井から代わった右腕・西舘に対しても、攻撃の手を緩めない。四球で満塁とした後、9番・山田が2球目の浮いたスライダーを左中間に引っ張り、2点適時二塁打とした。「相手のデータは頭に入っているので、投手が代わっても慌てることはなかった。狙い球をしっかり絞れた」。後続も続いて、この回5点を加えて試合を決めた。 昨秋の公式戦のチーム打率3割8分6厘、1試合平均9.47得点はともに今大会出場校中1位。冬場の練習では各自がつなぐ打撃を心掛け、シート打撃では状況に応じた役割を考えて打った。山田は「どこからでも得点できれば、相手に重圧をかけ続けられる」と自信を示す。 歴代最多タイの優勝4回を誇る「春の東邦」だが、4強入りは優勝した第61回大会(1989年)以来30年ぶり。森田監督は「優勝しか考えていない」と言い切る。平成最初のセンバツ王者は平成最後の大会を締めくくるまで、歩みを止めるつもりはない。【長田舞子】