<キラッとプリ☆チャン>話題の“Vミュ”とは? 3DCGアニメ、バーチャルライブでもない新たな表現
「プリティーシリーズ」のバーチャルライブでは、VTuberのバーチャルライブとは違う“手触り”も感じたという。
「テレビで見ていたキャラクターがバーチャルライブをやるとどうなるのか? VTuberのライブとはまた手触りが違うはずです。原さんたちがバーチャルライブの黎明(れいめい)期から培ってきたテクニック、テクノロジーと融合することで、『プリ☆チャン』のバーチャルライブでは、VTuberのような良い意味での生々しさ、設定を作りこまれたアニメのキャラクターが融合した世界を生み出すことができ、2次元だったものを拡張。それを発展させ、コンテを切って、きっちりカット割りしていくと3DCGアニメになります。でも、それとはまた違うライブならではの表現を考えました。そこでミュージカルをやろうとしたんです。ミュージカルという制限を設けることで、その制限の中で効果的な表現を探ろうとしました」
アニメの声優陣によるライブ、2.5次元という人間がキャラクターを演じる舞台、ミュージカルもあるが、Vミュはアニメのキャラクターが、仮想の舞台上でミュージカルを繰り広げる。仮想の舞台には、セットがあり、Vミュを見ると、セットが張りぼてであるということが明示されている。ライブ感があり、ミュージカルらしさもある。バーチャルライブとミュージカルが融合した新しい表現を目指した。
「ライブは、楽しい、うれしい、格好いい、可愛いなどの感情を積み重ねて見ます。Vミュは、楽しいだけではなく、ハラハラやドキドキ、悲しみ、怒りのような負の感情も提供できる。悲しみ、怒りのような負の感情も提供できる。 ドラマがあるんです。キャラクターショーやヒーローショーに近いのかもしれません」
新しい表現ではあるが、アニメの世界観と地続きにしようとした。アニメに続き、博史池畠監督が総監修を務め、兵頭一歩さんが脚本、満田一さんがキャラクターデザインを担当。大庭さんは「『プリ☆チャン』の第4シーズンを作るつもりでやっています。新しい物語を作っていて、新キャラ、新曲もあります。タツノコプロさんに協力してもらってアニメのように設定も作っていて、収録には音響監督の長崎行男さんに参加していただいています。スピンオフではないんです」と強調する。