「MIU404」「アンナチュラル」続編の可能性は?『ラストマイル』で拡大、シェアード・ユニバースのこれから
また本作には、「MIU404」で4機捜を相手に虚偽通報事件を起こした高校生、勝俣奏太(前田旺志郎)のように、過去のゲストキャラクターも登場。塚原監督は「勝俣くんのほかにも、ドラマのキャラクターが登場しています。ほかに誰が出るかは発表されていないので、“隠れミッキー”のように楽しんでもらえたら」と明かす。
みんなの人生を壊したくない
『ラストマイル』によってさらに拡大したシェアード・ユニバースの世界。変わらないミコト(石原さとみ)や伊吹(綾野剛)&志摩(星野源)コンビの姿に、どうしても続編を期待したくなるファンも多いはずだ。 「パート2の可能性も含めて、時がくれば作りたいという思いはあります」と語る塚原監督だが、「ただ、無理に作ってしまうと前作を壊すことにもなりかねない。私にとって、今もみんなのことを好きでいてくださるファンの皆さんへの敬意を持つことが一番大事なことなので、それは絶対にしたくないんです」と複雑な胸中を明かす。
「ふとした時に伊吹と志摩はどうしているかな……なんてことも思ったりします。彼らとはそういう関係なので、『あの人たち、まだ元気かな』みたいな感じで、視聴者の皆さんと一緒にみんなの人生を覗けるタイミングがくればやりたいし、イザとなれば腹をくくってやると思いますが、そのタイミングを逃すと、やってはいけない方向性の続編になってしまうと思うんです」
それでも塚原監督は、続編への扉は閉じたわけではないと語る。「ドラマを撮影している時は、約10話で完結するように必死でやっていましたからね。自分の中で扉は閉じたとも言えるし、それでも、彼らの人生は続いているとも言えるというか。難しいんです。ただ、私がもう一度参加させていただけるのであればいつでも。でも、扉を無理矢理こじ開けるようなことはしたくないので、作品を壊さないように実現できるベストな舞台がそろったら、それが映画でもドラマでも必ずやらせていただきたいと思います」(編集部・入倉功一)
映画『ラストマイル』は全国東宝系で公開中