「MIU404」「アンナチュラル」続編の可能性は?『ラストマイル』で拡大、シェアード・ユニバースのこれから
「本当に彼らじゃないと描けないんだというものがない限り、中途半端な気持ちでパート2をやるわけにはいかないと思っているんです。それでも、みんなに会いたいという気持ちは持ち続けていた。そんな時に『ラストマイル』なら警察も出てくるし、爆破事件ならご遺体も出てくるので、みんな出てこられるでしょうとなった」
続編を渇望するファンの声が絶えない両ドラマだけに、かつて生み出したキャラクターに助けられる形で『ラストマイル』の企画は大きく前進したと言えそうだ。「もちろん、最終的に企画が許可された理由は私たちにはわかりません。ただ、私と野木さん、(プロデューサーの)新井(順子)さんの3人でやる映画に対して前に進む力が働いたのは『MIU404』『アンナチュラル』のファンの皆さんに、ドラマをたくさん楽しんでいただいた結果。そうした全てを含めて、お祭り企画のようにみんなで楽しみたいなっていう思いもありました」
ゲストキャラも楽しんで
あくまで物語の中心は、デリファスの本部。事件の謎を追いながら、社会の血管ともいえる流通網の維持に尽力するエレナたちのドラマでは、おなじみのメンバーが登場する際も、何より必然性が優先された。 今回は「アンナチュラル」から西武蔵野署所属の毛利刑事(大倉孝二)、「MIU404」から警視庁捜査一課の刈谷刑事(酒向芳)がバディとなってメインキャラクターを務めるが、塚原監督は「連続爆破事件が起きて、主に動くのは捜査一課になるので、必然的に刈谷さんと案内役の毛利さんがメインキャラになりました。“機捜”はそういう体質の組織ではないので」と明かす。
「物語上に必要なキャラクターを召喚していく感じだったと思います。『アンナチュラル』のメンバーが出てきても、ミコトの家は登場しないから(弟の)秋彦は出ないとか。六郎くんも、ドラマから6年後と考えると、年齢的にまだUDIラボの職員にはなれなくて、東央医大の研修医という設定になっています」