公式戦2連敗のアビスパ福岡…〝心臓〟前寛之が求めた「原則」の徹底、14日広島戦へ「僕が姿勢を見せる」
J1アビスパ福岡は14日、アウェーで広島と戦う。福岡にとって今季開場したエディオンピースウイング広島での初めての試合となる。 ■雁ノ巣お宝ショットたっぷり見せます【写真】 6位福岡と7位広島の勝ち点差は1。勝敗で順位が変わる状況だ。公式戦で2連敗して臨む一戦に、前寛之(28)は「はたから見ると、状況は良くないと(見えると)思いますけど、(これ以上)連敗していられない。週末に向かって、一番パワーを出せる状態に持っていきたい」と必勝を誓った。 前が不在だった天皇杯3回戦の愛媛戦(10日)は、カテゴリーが下の相手に球際で後手に回るシーンもあり0―2で敗れた。映像を確認した前は「あまり機能していない感じに見えてしまっている。たくさんの要因があると思いますけど、チームの方向性だったり、原則だったりをどの試合でも全部やらないと、どのカテゴリーが相手でもうまくいかない試合に僕たちはなる」と強調した。 ピッチに立つ試合は手術で離脱中の奈良竜樹に変わってキャプテンマークを巻く。「そういう(方向性や原則を示す)ことをやるまとめ役を、僕が試合に出るときには買って出たいと思いますし、次の広島戦でもそういう姿勢を見せたい」と静かに闘志を燃やした。 広島戦はセンターバックの田代雅也と井上聖也が出場停止。けがを抱えている選手も多い。 「いる選手がどういう役割をするかが大事ですし、(チームの)スタイルは変わらないですけど、出ている選手の特長に合わせたゲームにして、最大値が発揮できたら」 今季のリーグ戦、ホームでは21年以来、3年ぶりに広島と引き分けた。アウェーでは、同年以来の白星へ。「なかなか勝ち点を挙げられなかった相手に勝ち星をつけていくことは僕の中でも一つ楽しみ。広島のあのスタジアムでプレイできることも楽しみ」。長谷部アビスパの心臓がチームを再び鼓動させる。 (向吉三郎)
西日本新聞社