「ライバルたちに負けないという気持ちは誰にも負けない」4年越しのNPB入りを目指す栃木ゴールデンブレーブス・石川慧亮
10月24日に行われる、プロ野球ドラフト会議。ここでは指名を待つ選手を紹介する。今回はBCリーグ・栃木ゴールデンブレーブス(以下、栃木GB)に所属する石川慧亮。 【写真】2023年中日から育成3位指名を受け、記者の撮影に応じるTGB時代の尾田剛樹 ◆BCリーグの歴史に名を残す若きスラッガー コロナ禍で甲子園が中止となった2020年。「プロ志望高校生合同練習会」に参加した石川は、東京ドームの左翼席上段に2本の大アーチを叩き込み、多くのNPBスカウトを唸らせたが、2017年に中日からドラフト指名された実兄(石川翔)に続くドラフト指名は叶わなかった。 NPBを目指し、BCリーグ栃木GBへ進んだ石川は、2022年の本塁打王に続き、2023年、2024年と打点王を獲得した。3年連続の打撃タイトル獲得はフランシスコ・カラバイヨ(元オリックスなど)、井野口祐介(群馬ダイヤモンドペガサス)に次ぐ、史上3人目の快挙で、その活躍はリーグの歴史に名を残している。 豪快なスイングから強烈な打球を飛ばす一方で、今季は.337の高打率に加え、223打席でわずか16三振と確実性も兼ね備えている。また、外野と三塁の守備でも俊足と強肩が光り、両ポジションでBCリーグのベストナインに選出されている(2023年三塁手、2024年外野手)。前年より試合数が減った関係で打点をわずかに減らしたが、ほぼ全ての部門でキャリアハイの成績をたたき出し、「逆方向へのホームランや、追い込まれてからのバッティングなど、自分がやりたいことができたシーズンでした」と本人も成長を実感している。 4年越しのドラフト指名へ向け「NPBはレベルの高い世界だが、ライバルたちに負けないという気持ちは誰にも負けない」と運命の日を待つ。
アスリートマガジン編集部