大成建設が「離職予防ツール」を導入、若手の離職率はどうなった?
大成建設は、エン・ジャパンが提供する離職予防ツール「HR OnBoard」を2025年4月から入社1年目の社員に導入する。事務系職員約120人を対象に導入したところ、6カ月で1~2年目社員の離職率がゼロになったほか、20代の離職率も8.0%から3.5%に低下。入社後の早期離職を防ぐ手段として、手応えを感じているようだ。 【画像】この記事の画像を見る HR OnBoardは、入社1年以内の社員が離職する兆候を可視化し、具体的な対策をアドバイスする離職予防ツール。入社後1年間、毎月3問ずつの質問を送信し、社員はオリジナルの「スタンプ」で回答する。 人事担当者は「晴れ・くもり・雨」の3段階で、視覚的に社員のコンディションを把握することが可能となり、雨が続く社員や、急激にコンディションが落ちた社員など、フォロー対象が明確となる仕組みだ。 大成建設は経営の基本方針の一つに「人的資本」を挙げ、人的資本の拡充に向けた施策を進めている。その中で「HR OnBoard」は離職予防をはじめ、メンターの育成やコミュニケーションの活性化に寄与しているという。 同社の人事部人財研修センター長の田中康夫氏は「配属ミスマッチや意欲低下の兆候をコンディション悪化前に把握でき、迅速な対応が可能になった。社員の成長実感やエンゲージメント向上にもつながった」とコメントしている。
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