紅葉前線 立山室堂平は今が色づきのピーク 標高の高い所から徐々に進行中
北陸地方の平均気温は、今夏(6～8月)・9月ともに平年よりかなり高くなりました。10月の平均気温も、平年より高めの傾向が続く見込みで、紅葉の色づきは各地で平年より遅くなりそうです。一方、「標高の高い」北アルプスの立山室堂平周辺は、現在、色づきがピークに達しているようです。雲上の世界の一足早い秋の装いを満喫しに出かけてみませんか?
標高の高い所から始まる紅葉
①夏は高温、秋は一気に冷え込むこと ②夏から秋にかけて穏やかに晴れて、日照時間が長いこと(但し適度な降水量は必要) ③朝晩は冷え込み、日中との寒暖の差が大きいこと 紅葉が始まる目安は、日平均気温が10℃～12℃程度以下、最低気温が8℃以下になる頃とされています。このため、季節の歩みが平地よりはやく、気温のベースが低い標高の高い所ほど、紅葉の色づきは早く進んでいくのです。
カエデが赤く色づく仕組み
気温が徐々に低下して秋が深まると、広葉樹の多くは葉を落とす準備に入り、葉の根本と枝の間に仕切りを形成します。すると、光合成で出来た糖分は葉から枝には運ばれず、葉の中に残るようになります。やがて、この糖分からアントシアニンという赤い色素が作られ、葉が赤く染まるのです。
北陸や近隣地域の紅葉の見頃時期
全般に例年のハイシーズンよりも1～2週間程度遅い予想となっています。 新潟県の弥彦公園(もみじ谷)は、11月中旬を中心に11月上旬から11月下旬にかけて見頃となりそうです。石川県の兼六園は、11月下旬～12月上旬にかけて見頃となるでしょう。いずれもライトアップが予定されているようです。日中と夜間で趣の異なる双方の紅葉をお楽しみ下さい。また、福井県の永平寺は、11月上旬～11月中旬にかけてが見頃となりそうです。 近隣地域の見頃は、岐阜県の乗鞍スカイラインは10月前半、白川郷は10月下旬、長野県の上高地は10月中旬と予想されています。
全国の主なスポットの紅葉見頃予想
日本気象協会では、昨日10月2日、第2回目の「紅葉見頃予想」を発表しました。 北日本の山間部でも順調に色づきが進み、すでに見頃を迎えている地点もありますが、全国的には見頃は遅くなりそうです。北陸以外の地域毎の詳細は、是非こちらをご参考になさって下さい。
日本気象協会 北陸支店 河原 毅
