来訪者の満足度向上へ 奄美市 世界自然遺産活用で公民連携会議
奄美市世界自然遺産活用プラットフォーム(座長・馬場武鹿児島大学法文学部講師、委員13人)の2024年度第2回会合が30日、市役所大会議室であった。世界自然遺産を活用した旅行者らの満足度向上や観光の付加価値化に向け、官民で意見を交わした。 同プラットフォーム(PF、公民連携会議)は、世界自然遺産登録効果の最大化を目的に22年5月に設立。1年間の任期で毎年観光関係の民間団体代表者や学識経験者らをコアメンバー(会議の委員)として任命し、地域振興に向けた方策を市に提言している。 会議では委員らが3班に分かれ、①奄美市の理想の将来像②現状③課題の解決方法―を議論。「観光客と住民の交流がなく、どこに魅力を感じているのか分からない。世界自然遺産登録の実感がない」「地元経済の振興や賃金アップ、人材育成も重要」など活発に意見が交わされた。 奄美市政策アドバイザーで大正大学地域構想研究所の岩浅有記准教授は委員らの意見を踏まえ、▽あらゆる分野での高付加価値化▽長期滞在やリピーターを増やす▽地域で設定した観光利用ルールと経済循環の仕組みづくり―などが重要だと助言した。 第3回会議は来年2月にあり、意見を取りまとめた提言書を市に提出する予定。