トランプ次期米大統領、マスク氏に近いカー氏をFCC委員長に起用
(ブルームバーグ): トランプ次期米大統領は連邦通信委員会(FCC)委員長に共和党側委員のブレンダン・カー氏を起用することを決めた。
カー氏は2012年にFCC入り。のちに委員長を務めたアジット・パイ氏のアドバイザーや法務顧問を務めてきた。トランプ氏は第1次政権の17年にカー氏をFCC委員に指名した経緯がある。
トランプ氏は声明で「カー委員は言論の自由の戦士であり、米国人の自由を抑制し経済を停滞させてきた規制と戦ってきた」とコメントした。
FCCは連邦議会が監督する独立機関で、州際・国際通信を規制する。カー氏はトランプ氏の大統領選勝利後に声明を出し自身が追求する優先事項を挙げ、「ビッグテック制御、公共の利益に則した放送局運営の確保、経済成長の促進といった重要な役割」をFCCは果たすべきだと強調していた。
カー氏はイーロン・マスク氏との緊密な関係でも知られており、同氏率いる宇宙開発企業スペースXのロケット打ち上げを見るためテキサス州を訪問したこともある。
昨年12月にはポッドキャスト番組とのインタビューで、インターネットへのアクセスがない地域にネットをつなげる方法として、マスク氏の衛星インターネットプロバイダー「スターリンク」のコスト補助が考えられるとの見方も示していた。
原題:Trump Designates FCC Veteran Brendan Carr as Chair of Agency (2)(抜粋)
--取材協力:Natalie Choy、Dana Hull、Meghashyam Mali、Joshua Green.
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Romy Varghese, Kelcee Griffis