曲面にデカールを貼る時の注意点と便利アイテム【達人のプラモ術<フィアット500F>】
■デカールの番号は曲者!
ここで注意をひとつ。デカールの台紙には番号が印刷されています。フィルムに定着はされていないので、水に浸けるとバラバラになってしまうのですが、稀にデカールの表面に残ってしまうことがあります。そのまま乾燥してしまうと剥がすことは困難になるので、デカールを切り出す時点で除けておく、あるいは水に浸けたデカール台紙上から洗い落しておくことをオススメします。
■綿棒はこするのではなく押すのがポイント
デカールの位置決めが完了したら、綿棒を使いデカール内側に残った気泡や水分を追い出していきます。今回のようにマークフィット(デカール軟化剤)を使用している場合は、綿棒は擦るのではなく上から押し付けて気泡を追い出しつつ、デカールをパーツの凹凸に密着させていくようにします。この際に綿棒は必ず湿らしておいてください。乾いた綿棒だとデカールが貼り付いてしまい、破けるといったトラブルの原因になるので要注意です。
■奥まった部分のデカールはカットライン入れて密着させる
フィアット500Fはフロント周りとリアのエンジンフードの形状が複雑で、軟化剤を併用してもデカールがなかなか密着してくれません。 そこで、フロントフードの凹ラインやエンジンフードの段差部分、ドアの凹モールドは、綿棒で水分を押し出した後にデザインナイフで切れ込みを入れることで、デカールが凹ラインに回り込んでしっかり馴染んでくれます。この際ヘアドライヤーの温風使ってやると、よりデカールを密着させることができます。
■デカール貼り完了!乾燥時間をしっかり取る
ボディのデカール貼りが完了したら、クリアーによるコート塗装に備えて、しっかりと乾燥させます。 大判デカールの場合、内側の水分が抜けるのに思いのほか時間がかかります。今回は、前回紹介した乾燥ブースで24時間乾燥させています。室温で乾燥させるのであれば、最低でも丸二日は置きたいところです。
■缶スプレーを使ってクリアー塗装
デカールが完全に乾燥したのを確認したら、ボディの光沢を出すのとデカールの保護のためクリアーでボディ全体にオーバーコート塗装を行います。今回はタミヤ缶スプレーの「クリアー(TS-13)」を使用しました。砂吹き2回→乾燥→本吹き2回の計4回クリアーを重ねています。ボディが小さいので吹きすぎに注意してください。