曲面にデカールを貼る時の注意点と便利アイテム【達人のプラモ術<フィアット500F>】
■デカール(スライドマーク)はスライドして貼る
デカールは、水転写シール、あるいはスライドマークとも呼ばれます。水に浸けることで台紙上の水溶性の糊が溶けて、薄いフィルムのマークとなります。 デカールの質にもよりますが、サイズが大きいものだと、台紙から剥がして持ち上げると丸まったり、糊の面同士が貼りついてしまう、といったトラブルに泣かされることも。こうしたトラブルを防ぐには、台紙のままデカールを貼る位置まで持っていき、台紙上からパーツの表面にデカールをスライドさせるようにします。 万が一デカールが丸まったり、糊の面がくっついてしまったら、慌てず騒がずピンセットなどで無理に広げようとせず、水の中に浸けておいてください。しばらくすると水中花よろしくデカールが開いてきます。そこで水の中から持ち上げてしまうと、また丸まってしまうので、水の中で台紙上に戻してやればリセットできます。
■マークフィットを使用してデカールを密着させる
デカールがボディにしっかりと密着せず、わずかでも浮いていると、シルバリング(デカールの透明フィルム部分が白く目立つ状態)を起こしたり、またデカールを貼った後に光沢を持たせるクリアー塗装の際に、塗料がデカールの裏面に回り込んでシワができたり、最悪溶けるといったトラブルの原因になります。 そこで今回は、タミヤがリリースしているデカール軟化剤「マークフィット」を使用して、デカールをボディにしっかりと密着させています。 デカール軟化剤は、Mr.ホビー(GSIクレオス)の「マークソフター」や「マークセッター」など各メーカーが発売していますが、今回はタミヤデカールと相性が良い(※1)「マークフィット(ハードタイプ)」を使用しました。 使用方法は難しいものではなく、デカールを貼る部位に「マークフィット」を塗布すればOK。デカールの位置を決めたら、綿棒でデカールを内部の気泡を押し出しながら水分を拭き取ることで、軟化したデカールがパーツの凹凸に馴染んでくれます。 (※1)軟化剤はデカールとの相性があり、成分が強いものだとデカールを溶かしてしまうことがある。使用に際しては事前にパッチテストをすることをオススメする。特に古いデカールへの使用は要注意。