ヨーコ・ゼッターランドさん、日本の逆転負けは「カナダの重くて強いサーブがボディーブローのように効いてきていた」
◆バレーボール ネーションズリーグ女子福岡大会第 ▽1次リーグ ●日本 2(25-23、25ー22、20-25、21ー25、14ー16)3 カナダ○(13日、北九州市西日本総合展示場) ホームでの1次リーグ第3週で、世界ランク6位の日本は、同10位のカナダにフルセットの末に敗れ、3敗目(7勝)。6大会連続の五輪切符はお預けとなった。主将の古賀紗理那(28)=NEC=がチーム最多の20得点を挙げるなど奮闘し、先に2セット(S)を連取したが、その後は相手に主導権を握られ最終Sはジュースから14―16で落とした。日本は世界ランクで中国に抜かれて7位に後退。15日にセルビアと対戦する。 * * * 日本は誰かが悪くて負けたということではなかった。アウトサイドの石川を井上に、ミドルの荒木を宮部に交代し、流れを変え、日本ペースに持ち込み、第2セットまではいい形で取っていた。だが、予想外にカナダの重くて強いサーブが徐々に、ボディーブローのように効いてきていた。日本のサーブレシーブが、かなり上方に上がり、ネットから離れたところに返るようになっていた。 セッター経験者からすると、この返球は重く感じるようになる。それが足にダメージを与える。疲労から足でしっかりとフロアを捉えられなくなり、脚力を生かしたトスが上げられなくなる。岩崎のトスが後半、ふわっとしてしまい、勢いとスピードがなくなっていたのは、そのせいだと思う。それが攻撃のテンポに影響を与え、林のライト攻撃や速攻なども自分たちの形にさせてもらえなかった。 この日の試合は最後まで粘り強く、集中力も切れなかったカナダを褒めるしかない。気持ちを切り替え、次のセルビア戦は、攻める気持ちでサーブレシーブに臨んでもらいたい。(元米国代表、92年バルセロナ五輪銅メダル・ヨーコ・ゼッターランド)
報知新聞社