インフルエンザ感染急増中 新登場の"鼻スプレー"ワクチン、痛くないよ!子どもたちに好評
インフルエンザの流行が本格化しています。長崎県でも12月19日時点で1医療機関あたりの報告数が「10」を超え「インフルエンザ流行注意報」が発表されています。全体の7割以上が10代以下で、小中学校の臨時休業も増えています。今シーズンから接種が開始された「鼻スプレータイプ」のインフルエンザワクチン「フルミスト」で感染に備える人もいます。徐々に浸透し始めている新タイプのインフルエンザワクチン。子どもたちからは好評だといいます。 【画像】鼻にプッシュ!で終わりのインフルワクチン「フルミスト」味は? ■新たな選択肢"鼻スプレー" 新たなインフルエンザワクチン「フルミスト」。2023年、2歳~18歳までの子どもを対象に承認されました。 10月からインフルエンザの予防接種を受け付けている、長崎市のやない小児科医院では、11月28日までにおよそ600人が注射でワクチンを接種し、およそ40人が新しい「鼻スプレー」タイプのワクチン接種しました。 やない小児科医院 楊井章紀医師: 「(インフルエンザウイルスが)鼻や口、気道から入ってくるので、そこをブロックするような形です。接種した人からは『えっ?もう終わり?!』、『今度からもこれがいい!』というような感想がきかれます」 ■従来の注射と何が違う? スプレータイプの新ワクチンは、左右の鼻の穴に0.1ミリリットルずつ、ミスト状の生ワクチン(弱毒化されたウイルスを使ったワクチン)を噴霧します。注射では、小学生以下の場合「2回の接種」が必要ですが、新しいワクチンは、「1回の接種」で注射と同程度の予防効果が期待できるとされています。 さらに、注射で摂取するワクチンの予防効果が「およそ5か月」であるのに対し、鼻スプレータイプのワクチンは「1年ほど」効果が続くとされています。鼻に直接ワクチンを噴射することで、感染経路となる鼻やのどの粘膜にも抗体をつくることができるということです。 やない小児科医院 楊井章紀医師: 「選択肢が広がることはすごくいいことだと思っています。注射で副反応で腫れたり、という人も多いので、腫れがひどくて困っているような人や注射自体が嫌な方(におすすめ)。メリットは大きいかと思います」
楊井医師によりますと、鼻スプレータイプのワクチンを接種した小学生からは、「甘い味がする」といった感想も聞かれたと言うことです。 ■課題は高額な接種料 鼻スプレータイプのワクチン「フルミスト」の接種料金は、9,000円前後。注射とは違い自治体からの助成金がないため高額です。※病院によって料金が異なります。 長崎県外の自治体では、助成金を出す動きも出ているということですが、現時点では「鼻スプレー」タイプのワクチン接種ができる医療機関は限られています。 インフルエンザの予防接種には予約が必要です。病院ではできるだけ早い予防対策をすすめています。
長崎放送